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機内で大暴れ、扉を開けようとした女性に罰金1,000万円

連邦航空局(FAA)は8日、昨年7月にアメリカン航空の国内線の機内で、乗務員を暴行するなどした女性に対して、過去最高額となる8万1,950ドル(約1,000万円)の罰金の支払いを課したと発表した。

FAAは同時に、昨年夏にデルタ空港の機内で問題をおこした乗客にも、7万7,272ドルの罰金の支払いを要求したことを明らかにした。

事件は昨年7月7日、テキサス州ダラス・フォートワース国際空港発、ノースカロライナ州シャーロット行きのアメリカン航空の機内で起きた。FAAによると、女性が転倒したため、客室乗務員が助けようとしたところ、危害を加えると脅かした上、乗務員を押し退けて、キャビンドアを開けようとした。

客室乗務員が二人がかりで女性を押さえつけようすると、頭を殴るなどして抵抗。プラチックの手錠をかけられた後も、唾を吐いたり、頭突きをしたり、噛んだりと大暴れしたほか、他の乗客や乗務員に蹴りを喰らわせようとするなどした。シャーロッテで降機後、捜査当局によって逮捕された。

事件後、ダクトテープを口に巻かれ、座席に縛られた女性の様子を撮影した動画がTikTokに投稿され(すでに削除されている)、話題となった。空港到着後、乗客が降機する中、女性がわめく様子が撮影されている。

動画を投稿した人物によると、深夜に明かりが点灯し、客室乗務員らが慌ただしくしていることから異変に気がついた。乗務員らはトイレのドアをロックしたり、荷物棚からバッグを取り出したりと、カオスのようだったという。その後、機長から「現在機内が危険な状況にある」とアナウンスがあり、やがて前方から大きい叫び声が聞こえてきたという。着陸する寸前、近くにいた客室乗務員から、精神的に問題を抱えた乗客が、飛行機から降りたい衝動にかられて問題を起こしたと説明を受けた。乗務員は、女性が出口のドアを叩いて「飛行機から降ろせ」とわめいたと話したという。

トラブルの65%がマスク関連

FAAは声明で、規則に従わない乗客に対しするゼロトレランス政策と認知キャンペーンが功を奏し、事件発生率が60%減少したと強調しつつ、もっと取り組まなければならないことがあると述べた。

4月12日時点で、今年に入ってからの規則に従わない乗客によるトラブルは1,150件報告されており、このうちの65%(744件)がマスクに関するものだった。機内のトラブルが頻繁に報じられた昨年の報告件数は5,981件で、71%がマスク関連だった。

先日、米疾病対策センターは、運輸保安庁が機内や飛行場でのマスク着用の義務化を4月18日まで延長したと発表している。

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