トランプ支持で一枚岩とされる共和党だが、その強固な結束は中間選挙を待たずに崩れるかもしれない。民主党のエリック・スウォルウェル下院議員(カリフォルニア州)が8日にXで「終わりが近い」と予告した。
スウォルウェル議員によると、今週多数の下院共和党議員と接触したところ、「トランプ運動/支持の勢いが衰えている」との本音が漏れた。ある議員は「エプスタイン爆弾の投下が迫っている。誰も小児性愛者の擁護には回りたくない。もはや時間の問題だ」と語ったという。
続く投稿では、ある共和党議員からのテキストを引用し、「もしエプスタイン資料の全面公開を求めるディスチャージ請願の投票が行われれば、100人以上の共和党内“脱走者”が出る見込み。トランプは発狂するだろう!」と述べている。
“エプスタイン爆弾”とは、故ジェフリー・エプスタインの性犯罪に関する政府保有資料の全面公開を指す。封印された「顧客リスト」や監視映像の存在が囁かれており、トランプ政権は公開を拒否している。
ディスチャージ請願は、下院での法案が委員会に留まるのを防ぐための手続きで、過半数(現在218人以上)の署名を集めれば、エプスタインの資料公開を求める法案を本会議の審議・採決に強制的にかけることができる。
この請願には現在217人の署名が集まり、共和党からも、トーマス・マシー議員をはじめ、MAGA派のマージョリー・テイラー・グリーン議員ら4名が加わっている。最後の署名者として期待されるのが先月アリゾナ州での特別選挙で当選した民主党議員アデリータ・グリハルバ氏だが、2週間経っても宣誓就任を許されていない。
就任の遅延については、エプスタイン法案を阻止する試みだとして、マイク・ジョンソン下院議長に批判の矢が飛んでいる。
一方、党内では“裏切り者”への圧力が日増しに強まり、説得工作が激化している模様だ。
グリーン議員はニュースネーションの取材に対し、「ディスチャージ請願に署名した際の圧力はこれまでで最も強烈だった」と告白し、「本当にショックだ。想像もできない経験だった」と苦しい胸の内を語っている。