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アーティストJR 北米初の大規模展覧会。ブルックリンミュージアムで開催

ブルックリン・ミュージアム(Brooklyn Museum)では、フランス出身のアーティスト、ジェイアール(JR)(36)の展示会「JR: クロニクル」(JR: Chronicles)を開催している。
同アーティストとしては、北米で初めての大規模な展覧会で、初期のグラフィティから世界各地のパブリックアートのプロジェクトを通じて、JRの過去15年間の活動を振り返る。
新たな壁画「ザ・クロニクルズ・オブ・ニューヨーク(The Chronicles of New York City)」も展示する。期間は2019年10月4日から2020年5月3日まで。

移民や銃規制など、世界が直面する問題をアートに

JR
JR (French, born 1983). Migrants, Mayra, Picnic across the Border, Tecate, Mexico—U.S.A., 2017. Installation image. Wheat-pasted poster on table. © JR-ART.NET

1983年パリ生まれのJRは、東欧とチュニジア出身の両親を持つ移民2世。グラフィティ・アーティストとしてキャリアをスタート。2001年にパリの地下鉄でカメラを手にして以来、友人たちのポートレート写真を公共スペースに掲示し、大胆なパブリックアートを創作してきた。
写真やビデオ、映画、ジオラマなど様々な表現手段を用いて、銃規制や移民、格差社会、女性の権利など、世界各地で多くの人々が直面する問題に取り組む。9年前からニューヨークを拠点に活動している。
2011年にTED賞を受賞し、2018年にはドキュメンタリー「Faces Places」がアカデミー賞にノミネートされた。2018年にはタイム誌の「最も影響のある人物100人」に選ばれた。

同展覧会のキュレーションは、シャロン・マット・アトキンス(Sharon Matt Atkins)、ドロー・ソーヤー(Drew Sawyer)、フィリップ・レオニアン(Phillip Leonian)、エディス・ローゼンバウム(Edith Rosenbaum)が担当した。

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Portrait of a Generation (2004-6) 
2005年のパリ郊外のモンフェルメイユ(Montfermeil)の低所得者向け公共住宅レボスケ(Les Bosquets)に居住する若者のポートレイト写真で作られた作品。
モンフェルメイユでは2005年、警察に追われた若者が事故で死亡した事件をきっかけに、大規模な暴動へと拡大した。
JRは友人の映画監督ラジ・リ(Ladj Ly)と共にコミュニティと協力しポートレート撮影を行った。人々の偏見に対する疑問を呈した作品はパリでも展示され、大きな注目を浴びた。

JR: Chronicles
Portrait of a Generation (2004-6) 
©mashupNY

Face 2 Face (2007) 
イスラエル人とパレスチナ人の2連祭壇画。医師や教師、宗教の指導者など、職業ごとに個人を並べ、国籍は表示せずに写真を展示した。開催当時「イスラエルで行われた最大の違法写真展」とされた。

JR: Chronicles
Face 2 Face (2007) 
©mashupNY

Women Are Heroes (2008-9)
リオデジャネイロの貧民街に設置された地元の女性の顔写真。軍隊の関与によって死亡した男性に関連する女性たちも含まれる。コミュニティに貢献する女性たちの尊厳を讃え、彼女たちが犯罪や性的暴力、宗教や政治の犠牲者であることを訴えるプロジェクト。カンボジア、インド、ケニア、リベリア、シエラレオネでも開催された。

JR
JR (French, born 1983). 28 Millimètres, Women Are Heroes, Action dans la Favela Morro da Providência, Favela de Jour, Rio de Janeiro, 2008. Installation image. Wheat-pasted posters on buildings. © JR- ART.NET

The Gun Chronicles: A Story of America (2018)
銃のコレクター、ハンター、法執行官、銃撃による犠牲者、犠牲者を治療する緊急治療室チーム、および銃産業のロビイストなどを一堂に集めた壁画。米国の銃を取り巻く複雑性を視覚化した動く壁画。

JR: Chronicles
The Gun Chronicles: A Story of America (2018)
©mashupNY

The Chronicles of New York City(2018-9)
メキシコの画家、ディエゴ・リベラ(Diego Rivera)の壁画に着想を得て製作された巨大壁画。2018年の夏、ニューヨーク市内をトラックで回り、多様な人々の写真とインタビューを収めた。1,000人以上がプロジェクトに参加しており、アプリで個人のストーリーを聞くことができる。同壁画は、一般人参加型アート・プロジェクト「Inside Out」とともに、ニューヨーク市内に掲示される予定だ。

chronicles of NYC
JR (French, born 1983). The Chronicles of New York City, 2018– 19 (detail). © JR-ART.NET

Inside Out (2011-)
一般人が参加し、コミュニティの問題を象徴するアートを作成するプロジェクト。これまでに、タイムズスクエアや東京、福島など140カ国から40万人以上が参加している。

JR: Chronicles
©mashupNY
Inside out
JR (French, born 1983). Inside Out, Times Square, New York City, 2013. Installation image. Wheat-pasted posters on buildings. © JR-ART.NET

このほか、20世紀に最も文化的、社会的、経済的変化を遂げた都市の高齢の住民を記録するプロジェクト「The Wrinkles of the City (2008-15)」や、メキシコ国境沿いの壁をまたぐように作られた巨大な目の「Giant Picnic」、巨大な幼児が壁を覗き込む作品「Kikito」も模型とビデオ映像と共に展示される。

JR: Chronicles
©mashupNY

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