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元マフィア大物「私は米国大統領」 刑務所でアルツハイマーに

米国のマフィア史に残る激しい内部抗争を繰り広げた大物が、アルツハイマーを患い、今では自分をアメリカ合衆国大統領だと思い込むなどの症状に見舞われているという。

デイリーメールによると、ニューヨーク五大ファミリーのひとつ、元コロンボ一家でボス代行を務めたビクター・オレナ(Victor Orena)受刑者(87)の弁護士デビッド・ショーン氏は13日、ブルックリンの連邦裁判所の判事に、オレナ氏は自分が誰だかわからなくなるほどに病気が進行しており、「人道的配慮」に基づき釈放されるべきだと主張した。

オレナ氏は1992年から終身刑に服しており、現在はマサチューセッツ州のデベンズ連邦医療センターに収監されている。

ボス代行だった1991年、ファミリーを支配していたパーシコ親子に反発し、激しい抗争を展開。一般人を巻き込み、12人が死亡、29人が負傷する事態へと発展した。反乱は、ライバル勢力ガンビーノのボス、ジョン・ゴッティが支持したと伝えられている。

ショーン氏は以前から、認知症を患っているオレナ氏はすでに脅威ではなく、釈放するべきだと訴えてきた。

法廷では、オレナ氏は「抜け殻」で、「自分で身の回りのケアをすることもできず、妄想はかなり以前からあった」と説明。「自分が誰で、どこにいるのかを理解していない」上に、自身を米国大統領や連邦医療センターのトップだと勘違いしていることもあると述べた。

刑務所で新型コロナウイルスに感染した後、パンデミックはバイデン大統領が起こした陰謀だと主張したという。

現在は、歩行できず、介助なしでは用を足すこともできない状態だという。

連邦検察官は、オレナ氏の病状について質問することを控えつつ、受刑者には5人の子供と20人の孫がおり、現在も脅威であることに代わりはないと主張した。

判事は裁定を下しておらず、法廷に出席した息子アンドルー・オレナ氏(59)は、釈放は困難との見通しを示したという。

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