「1〜2年以内に核攻撃も」プーチン元顧問、欧州への脅し発言

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Oleg Elkov/shutterstock

エリツィン政権およびプーチン政権で助言的立場にあった政治学者セルゲイ・カラガノフが、ヨーロッパが敵対行動をやめなければ、ロシアは1〜2年以内に核攻撃に踏み切る可能性があるとの見解を示した。

15日に公開された右派論客タッカー・カールソンのインタビューで、カラガノフは、ロシアが現在戦っている相手はウクライナではなく、「悪の源」へと回帰したヨーロッパだと主張した。世界大戦、人種差別、植民地主義といった「人類史上最も悲惨な出来事を生み出してきた」ヨーロッパが、再び「最悪の姿」に戻っていることこそが「本質的な問題」だと述べ、戦争終結は短期的な和平合意ではなく、「ヨーロッパを全面的に打ち負かしたときにのみ」実現すると語った。

「ヨーロッパを打ち負かす」とは何を意味するのかとの問いに対し、カラガノフは、ヨーロッパのエリート層が「自らの失敗を覆い隠し、権力の座にとどまるためだけの対立を続ける意思を完全に失うこと」だと説明した。そのうえで、ヨーロッパはかつて軍事的優位によって富を吸い上げてきたが、その構造が終焉した後も「黄金時代が続くと信じ込んできた」と主張。「その時代が終わったことを理解し、彼らは必死になっている」と述べ、「知的水準が低下している」「危険な愚か者」「道徳的に破綻した人物ばかりだ」と強く非難した。崩壊しつつあるEU、失速する経済、そして世界における地位低下を覆い隠すために、「戦争を続けているにすぎない」とも語った。

さらに、ウクライナをめぐる戦争と敵対行動が続けば、「段階的エスカレーションに進まざるを得ない」と警告し、まず通常兵器による攻撃を行い、その先には「1年、あるいは2年以内」に核攻撃に踏み切る可能性があると述べた。核使用については「罪」であるとしながらも、「人類へのヨーロッパの脅威を排除する必要があるならやむを得ない」との認識を示した。

核攻撃の対象国を問われると、カラガノフは具体的な国名を挙げる異例の発言を行い、「イギリスとドイツだ。まずドイツだ。ドイツはヨーロッパ史における最悪の源だからだ」と語った。

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一方で、カラガノフは「最終的な理想」として、世界が4大国体制へ移行する構想を提示。中国、ロシア、アメリカ、インドの4カ国が「世界のルールを定義する体制」を築くべきだと主張した。

このインタビュー動画をめぐっては、SNS上で否定的な反応が相次いでいる。

「ロシアが実際にそこまで踏み切るとは思わないが、これはタッカーとロシアが望む注目を集める行為だ」

「核の脅威は警告ではなく心理作戦だ。・・・パニックを売っているだけ」

「タッカーはロシア側の主張だけを一方的に流し、真実に基づいた反論や擁護を試みることすらしていない」

といった声が上がっている。

カールソンは親ロシア的な立場で知られ、FOXニュースの看板司会者だった時代からたびたび物議を醸してきた。ゼレンスキー大統領は昨年2月、カールソンが「ゼレンスキーは独裁者でロシア語話者を弾圧している」と主張したことに対し、「すべて虚偽であり、プーチンのナラティブだ」と真っ向から反論。クレムリンの主張を無批判に拡散し、米国民を誤情報で惑わせていると厳しく批判した。

また、2024年に実施されたプーチン大統領およびラブロフ外相との単独インタビューでも、歴史的事実を歪めた発言を検証なく放送したとして、国内外から強い非難を浴びた。今月7日に公開した別の動画では、アメリカの存続には「ロシアとの関係維持が不可欠」だと述べ、「米露を同盟関係に復帰させる」べきだと主張している。