トランプ大統領の健康状態をめぐり注目が集まる中、民主党の下院議員が「アルツハイマー病の治療薬を使っているのでは」と疑いの目を向けた。
カリフォルニア州選出のシドニー・カムラガー=ダブ下院議員は自身のXアカウントに、閣議中に目を閉じるトランプの姿と、“手のあざ”の写真を投稿。「アルツハイマー病の治療薬『レケンビ』は点滴(たとえば手から)で投与される。副作用として脳の腫れや出血、体液の漏出を引き起こす可能性があり、定期的なMRI検査が必要。倦怠感を引き起こすこともある」と説明し、「気になる」と意味深なコメントを添えた。
この“手のあざ問題”は今に始まったことではないが、ホワイトハウスは健康上の懸念を一貫して否定している。レビット報道官は2月、「過酷な仕事と毎日の絶え間ない握手の結果」だと説明。さらに担当医は、7月のメモで「頻繁な握手と、心血管疾患予防として処方されたアスピリンによる軽度の軟部組織の炎症」と報告していた。
こうした憶測がくすぶる中、トランプ氏は10月の健康診断でMRI検査を受けたことを自ら明かした。担当医は今月1日に急遽報告書を公表したが、検査対象は脳ではなく心臓と腹部で、結果はいずれも「完全に正常」。脳に関する噂については、あえてスルーした格好だ。
最近のトランプ氏は、公務の場で疲れが見られることもあり、記者たちの観察はますます細かくなっている。そうした中、2日の閣僚会議ではメディアを批判しつつ、「私は25歳の時よりもシャープだ」と豪語し、認知機能テストで「満点」だったといつもの調子で自慢。しかしその後、閣僚が話す間に目を閉じる場面が繰り返され、健康不安説にさらに燃料を投下する形となった。
カムラガー=ダブ議員の投稿には、「脳のMRI画像を公表すべきだ」「鋭い指摘だ」といった声が寄せられる一方、「バイデンにも同じことを言え」「あなたこそTDS(トランプ発狂症候群)だ」と反発するコメントも目立ち、SNSの議論はいつものように党派バトルの様相を呈している。
