コロナで急増「国際ロマンス詐欺」被害に遭わないための基礎知識

さまざまな詐欺がニュースの話題に取り上げられるなかで、「国際ロマンス詐欺」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。会員制交流サイト(SNS)を通して外国人と気軽に交流できるようになった一方で、詐欺の被害件数も増加傾向にあります。

そこで、今回の記事では、国際ロマンス詐欺の概要や、具体的にどのような犯罪事例が多発しているのかを紹介します。今後、SNSで外国人と交流してみたい方や、詐欺被害に遭わないための方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

国際ロマンス詐欺とは?

国際ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリを使った詐欺行為です。インターネット上で知り合った異性から、恋人・将来の結婚相手になったかのように振る舞われ、最終的に金銭を騙し取られてしまう被害を指します。

「美人を装った詐欺師」に男性が騙される被害がクローズアップされることが多いですが、女性が被害に遭うこともあります。警視庁が公表している令和3年度のデータによると、国際ロマンス詐欺を含む特殊詐欺の被害件数は1万件以上、被害額は278億円にも上りました。コロナ禍で、SNSやアプリで知り合う人が増加しているなかで、被害も比例して増えているのが現状です。

引用:警視庁「令和3年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について」

国際ロマンス詐欺でありがちな手口

国際ロマンス詐欺

国際ロマンス詐欺は、どのような手口が使われているのでしょうか。日本国内の詐欺事件のように、国際ロマンス詐欺の手口も多種多様です。そこで、国際ロマンス詐欺でありがちな手口を3つ紹介します。

新たなビジネスを始めるための資金がほしい

国際ロマンス詐欺の手口で多いのが、「新たなビジネスを始める」という理由で金銭を要求するパターンです。「会社をつくるための多額の資金が必要」、「子供の頃から夢だった仕事をするためにお金が必要」といった誘い文句で金銭を要求してきます。

金銭を要求された段階で断れれば詐欺被害に遭うことはありませんが、最初のうちは少額を要求することが多く、相手を応援する気持ちから送金してしまう方もいます。詐欺集団にとって、一度送金した相手は継続的なターゲットとなり、徐々に高額の金銭を要求することがほとんどです。

家族が難病でお金を必要としている

「家族が難病で今すぐにお金が必要」という誘い文句も、国際ロマンス詐欺でありがちな手口です。普通の会話から、「実は家族(父親や母親、息子、親戚)が難病を発症して、金銭的に困っているんだ」と話をいきなり変えられ、金銭を要求してきます。

よくあるパターンでは、偽の診断書を写した画像が添付され、相手に信じ込ませてくるパターンが多いです。「手術をしないと数日後に亡くなってしまう」とメッセージを送ってくることもあり、相手に考える隙を与えないようにするのが詐欺集団のやり方です。

コロナ規則の違反による罰金の支払いが必要

新型コロナウイルスが世界中で蔓延するなかで、新型コロナウイルス関連の話題で金銭を要求する手口も増えています。たとえば、「自分や家族が自国のコロナ規制を破ってしまったせいで、高額な罰金を支払わなくてはいけないから立て替えてほしい」と相談をもちかけられます。

ここで、「自分で罰金を支払えないのか?」とメッセージを送ると、「金銭的な余裕がない」、「手元にお金がないだけですぐに返す」、「彼女・彼氏なのに立て替えてくれないの?」といった内容の返信がきます。「このままだと裁判にかけられて、二度とメッセージできない」とプレッシャーをかけられることも多く、つい送金してしまいます。

さまざまな手口で金銭を要求してくる詐欺集団に対して、どのような対策を行えばよいのでしょうか。国際ロマンス詐欺の被害に遭わないためにも、以下の対策方法をチェックしておきましょう。

国際ロマンス詐欺に遭わないための対策方法

さまざまな手口で金銭を要求してくる詐欺集団に対して、どのような対策を行えばよいのでしょうか。国際ロマンス詐欺の被害に遭わないためにも、以下の対策方法をチェックしておきましょう。

国際ロマンス詐欺

状況が犯罪事例に似ているか確認する

まずは、現在の状況が、過去の手口に似ているかを確認します。基本的に、詐欺集団はテンプレートの方法で金銭を要求することが多く、上記で紹介したような手口を使ってきます。

とくに、国際ロマンス詐欺では、将来的な結婚や恋人関係になることをターゲットに期待させてきます。日々メッセージのやり取りを繰り返し、断りにくい雰囲気を作り出したところで金銭を要求します。

インターネット上での金銭的なやり取りを控える

国際ロマンス詐欺の被害を防ぐためには、金銭のやり取りを控えることが重要です。インターネットで出会った相手をサポートしたい気持ちもわかりますが、会ったこともない人に送金する状況を冷静に考える必要があります。

最近では、国際送金のハードルが低くなったほか、仮想通貨を使って簡単に相手に金銭を送れるようになりました。便利な世の中になった一方で、詐欺集団も有効なツールを最大限に活用してくるため注意が必要です。

友人や警察、関係各所に相談する

自分で判断することができない場合には、友人や警察、関係機関にも相談してみてください。国際ロマンス詐欺は、自分自身が相手に夢中になってしまうことから、冷静な判断が難しくなります。

とはいえ、見ず知らずの相手の要求をそのまま受け入れるのは危険です。相手のことが気になって仕方がない気持ちもわかりますが、客観的な意見をもらうようにしましょう。

まとめ

インターネットで気軽に外国人との交流が可能となった一方で、国際ロマンス詐欺に注意が必要です。甘い言葉で金銭を騙し取るケースが跡を絶たず、数百万円、数千万円にも及ぶ被害の事例も発生しています。

被害に遭わないためには、他人事として処理するのではなく、自分自身も被害に遭う可能性があると危機意識を持つことが大切です。本記事で取り上げた国際ロマンスの手口や、対策方法を頭に入れながら外国人と交流しましょう。

参考記事:https://www.japanpi.com/ja/blog/background/romance-scams-and-infographic/

■筆者プロフィール: 小山悟郎 調査員歴30年を超えるバイリンガル探偵。探偵業務と外国語学習をライフワークとし、日本と海外で調査を行う。国際調査協議会(CII)、および世界探偵協会 (WAD) 会員。Japan Times、Beacon Reportsなど取材歴多数 株式会社Japan PI 代表 www.japanpi.com/ja/