ビーガン強要で赤ちゃん死亡、母親が有罪

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生後18カ月の乳児を死亡させたとして、殺人や児童虐待、過失致死、ネグレクト(育児怠慢)など複数の罪状で起訴された女に、有罪評決が下された

有罪となったのは、フロリダ州ケープコーラル在住のシェイラ・オリリー(Sheila O’Leary)被告(38)。乳児にビーガン食を強要し、生の野菜や果物のみを与えていた。

息子エズラちゃんが死亡したのは2019年9月。オリリー被告は警察の調べに、母乳と共に、生の果物と野菜の厳格なビーガン食を与えていたと供述した。死亡する前の1週間、エズラちゃんは食事を受け付けず、前夜には、睡眠障害を起こしていたとも話した。被告が気づいた時には、すでに息を引き取っていたという。

死亡時の体重は、7.7キログラムしかなかった。検視の結果、死因は栄養失調による合併症と判明した。

米国小児科学会は、子どもの食事に関して、野菜や果物、穀物、低脂肪乳製品、高品質のタンパク質を総合的に摂取するよう推奨している。ビーガン食については、正しく計画的かつ「補助栄養素」と共に与えれば、子どもにも適用可能だという。

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フロリダ州のフランシーヌ・ドンナルンマ検事は裁判で、被告は適切な食事を与えず、「わが子を殺害する選択をした」と主張。「彼女のプライドで、エズラちゃんの命を犠牲にした」と非難した。

オリリー被告の代理人は、陪審員に親子の写真を見せながら、「息子を殺したいと思う母親に見えるか?」「これが起きたからといって、犯罪というわけではない」と反論したという。

検察側は、他の3人の子どもに対しても虐待とネグレクトがあったと主張している。

なお、父親のライアン・パトリック・オリリー被告(33)も同様の罪で起訴されており、今後審議が控えている。