米国務省 ビザ申請者にSNS情報の提出を要求へ

  • 米国務省は、ビザ申請時に、申請者からSNSのユーザー名を収集する計画案を提出した。
  • SNS情報の提出は、年間約1,470万人の米国ビザ申請者が対象となる。
  • SNSは「Facebook」「Twitter」「instagram」など20種類が対象。国外のプラットフォームも一部含まれる。
  • 計画案は5月末まで一般の意見を募り、行政管理予算局が認可を決定する。
米国務省は30日、米国の移民ビザと非移民ビザの申請者が使用するソーシャルメディアのユーザー名などの個人情報を、ビザ申請時に収集する計画案を提出した。

国務省がFederal Registerに提出した情報によると、実行された場合、毎年、非移民ビザの申請者約1,400万人と移民ビザ申請者71万人が影響を受ける。

ビザ申請者に提出が求められる情報は、申請時より過去5年間に使用したソーシャルメディアの識別名のほか、過去5年間の電話番号やemailアドレス、外国への渡航歴、さらに国外追放の経歴、家族内のテロ活動に加わっている者の有無などが含まれる。

情報収集の目的は個人の特定や調査のためとされており、テロ防止に向け、入国する外国人に厳しい審査を設けるというトランプ大統領の公約をさらに後押しするものとなる。提案は、60日間、一般からの意見を求めたのち、行政管理予算局が認可の可否を決定する。

プラットフォームの種類は?

ニューヨークタイムズによると、対象となるソーシャルメディアは20種類あり、米企業が提供する Facebook、Flickr、Google+、Instagram、LinkedIn、Myspace、Pinterest、Reddit、Tumblr、Twitter、Vine、YouTubeのほか、中国の Douban、QQ、Sina Weibo、Tencent Weibo、Youku やロシアのVKなどが含まれる。

また、同紙によると、日本やイギリス、カナダ、フランスなど、38カ国のビザ免除プログラム対象国の旅行者には影響がなく、外交ビザと公用ビザの渡航者も多くの場合、除外される。

反対意見

同日、アメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union、ACLU)はホームページで反対を表明した。協会のHina Shamsi氏は「これによって人々はオンラインでの発言が政府によって誤って解釈されないか警戒しなければならなく、言論・結社の自由を脅かし、移民と米国市民の権利を侵害するもの」だと非難。さらに、「政府のテロ活動の言葉の定義が曖昧である」ことに懸念を示し、「ソーシャルメディアの調査が、ムスリムを主体とする国の移民や旅行者を不当に標的とし、差別的にビザを却下する危険がある」とコメントを発表した。