民主党上院トップ、NY州クオモ知事に辞任要求

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ニューヨーク州のクオモ知事に対するセクハラ疑惑を巡り、民主党上院トップのチャック・シューマー議員(ニューヨーク)と、カーステン・ギリブランド上院議員(民主・ニューヨーク)は12日、合同声明で辞任を求めた。

「われわれは、虐待や違法行為に関する深刻な申し出を行った人々の勇敢さを称賛する」と述べ、「複数の信ぴょう性のあるセクハラ疑惑によって、運営パートナーとニューヨークの人々の信頼を失ったのは明白だ。知事は辞任すべきだ」と表明した。

同日、下院司法委員会のジェロルド・ナドラー委員長とアレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員らも辞任を要求した。

シューマー氏とギリブランド氏が声明を発表する前、クオモ氏は電話会見で「不適切な性的関係は持っていない」と疑惑を否定。民主党議員らは「政治都合」により、事実や内容を知らないまま、辞任を要求していると主張。「無謀かつ危険」なふるまいだと非難した。
「市民には、政治やキャンセルカルチャーに屈することと、真実との違いは分かる。調査手続きを待ってほしい」と述べ、改めて辞任を拒否した。

州議会下院では「弾劾調査」

カール・ヘイスティ州議会下院議長は11日、セクハラ疑惑と老人ホーム問題に関して、州司法委員会による「弾劾調査」の開始を許可すると発表した。

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同日与党のうちの40%に相当する59人の民主党議員は11日、「住民と州議会の信頼を失った」として、クオモ氏の即時辞任を求める声明に署名した。

これとは別に、レティシア・ジェームズ州司法長官は外部の弁護士を2人雇い、セクハラに関する独立調査を実施すると発表している。

12日、新たに1人の女性が、クオモ氏によるセクハラを申し出たことで、疑惑は7件となった。
このうちの1件に関して、州職員の女性は昨年12月末、知事官邸に仕事で呼び出された後、ブラウスに手を入れ、体に触れられたと告発している。