新たに2人。クオモNY州知事の「セクハラ」告発

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これまで3人の女性からセクハラの告発を受けたニューヨーク州クオモ知事に対し、新たに2人の女性が、知事から不適切な行為を受けたと名乗り出た。

クオモ氏の元報道官カレン・ヒントン(Karen Hinton)氏はワシントンポスト紙に、2000年12月、住宅都市開発省(HUD)のイベントが行われたロサンゼルスのホテルで、抱きしめられたと告白した。クオモ氏は当時、HUDの長官を務めていた。

クオモ氏の部屋に呼び出されたヒントン氏(当時42歳)は、薄暗い中で「とても長い、長すぎる、きつすぎる、そして親密すぎる」抱擁を受けたと説明。「ただのハグではなかった」と語った。ヒントン氏はクオモ氏を突き放したが、再び引き寄せられたという。「キスや他の行動に発展しかねない状況だったため、彼を引き離し、部屋を去った」と語っている。
ポスト紙によると、ヒントン氏の知人は、ホテルでの出来事があった翌日、本人から話を聞いており、彼女はひどく憤慨していたと証言している。

ヒントン氏は、2015年から2016年までニューヨーク市のデブラシオ政権の報道官を務めた。先月24日、デイリーニュースに論説を投稿し、両政権の男性中心の悪質な職場環境を告発していた。

ヒルトン氏がポスト紙にセクハラのエピソードを語ったのは、クオモ氏のセクハラ疑惑が浮上する前の2月14日だった。しかし、公にするための心の準備ができていなかったという。ヒルトン氏は現在回顧録を執筆中で、ホテルでの出来事の詳細を明らかにする予定だという。

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クオモ氏の報道官ピーター・アジェミアン(Peter Ajemian)氏は、ホテルの件は「なかった」と疑惑を否定。ヒルトン氏は「知事の敵対者」として知られていると述べ、「21年前の疑惑を作り上げ、せこいポイントを得るために、この機会を利用しようとしている」と非難。さらに「彼女には動機があり、それらを考慮するのはメディアの責務だ。無謀だ」と主張した。

また2013年から2015年までクオモ氏の政策運営の補佐官を務めたアナ・リス(Ana Liss)氏(35)は、アルバニーでセクハラを受けたとウォールストリートジャーナルで告発した。

クオモ氏はリス氏を「スイートハート」と親しく呼び、彼氏はいるかと尋ねたという。またイベント中にリス氏の腰に手を触れ、手にキスをし、デートしているか?などと質問したという。リス氏は「どのような場であっても適切とはいえない」と非難している。

これに対し、クオモ氏の上級顧問リッチ・アゾパルディ(Rich Azzopardi)氏は、「知事はレセプションで男女にキスし、何百もの写真を撮影している」と述べ、政界で行われる一般的なことだと反論した。

なおワシントンポスト紙は、クオモ氏の職場カルチャーにも焦点を当てており、20人以上の現職及び元職員から、クオモ氏が会議などで部下を罵倒したり、屈辱的な言葉を浴びせるなど、有害な職場環境に関する証言を得たという。

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