NY地下鉄車内でホームレス死亡。半日で2人

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ニューヨーク市の地下鉄車両内で、半日で立て続けに、2人のホームレスが死亡していたことが分かった。ニューヨーク・デイリーニュースが報じた。
数日前、ニューヨーク州のクオモ知事は、乗客や職員の健康を守るため、24時間運行を一時停止し、夜間に車両を消毒すると発表したばかりだった。

1人目の男性(57)は、1日午後7時半頃、Cトレインの168ストリート駅で死亡しているのを職員が発見した。
発見者は、新型コロナウイルスに暴露したため、病欠休暇から職場復帰したとところだった。「車内には数多くのホームレスがいて、恐ろしい。マスクをしていない人も多い」と同紙に語っている。

もう1人の男性(61)は、2日午前8時半頃、4トレインのブルックリンのウティカアベニュー(Utica Avenue)駅で、シートに横たわっているのを、清掃中の職員が発見した。同駅の職員は「1日に2人も死亡するのは、めったにない」と語った。

2人の死因に関して、現段階では2人とも自然死で、犯罪によるものでないとみられている。

MTAの広報担当者の発表によると、今年の1月から4月末までに、37人が地下鉄で死亡している。このうち11人は自然死だった。前年の同時期では、28人が死亡。うち9人が自然死だった。

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ニューヨークポストによると、現在98人のMTA職員が、新型コロナウイルスで死亡している。

地下鉄で寝泊まりするホームレスが増加

ニューヨーク市のデブラシオ市長は先月11日、シェルターに住むホームレスの新型コロナによる死者数増加を受け、4,000人をホテルへと移動させると発表した。

しかしシェルターでの感染を恐れ、地下鉄の車両内で寝泊まりする多くのホームレスがいることをデイリーニュースが報じた。これを受け、ニューヨーク市警察は27日、100人のホームレスを地下鉄から移動させた。

MTAは29日、駅構内に1時間以上とどまることの禁止や、食品カートの持ち込み禁止など、パンデミックに対応したルールを発表した。

ニューヨーク州のクオモ知事は30日、エッセンシャルワーカーの健康を守るため、6日以降、夜間の運行を一時取りやめ、駅と車両の消毒頻度を72時間毎から24時間毎へと変更すると発表した。24時間運行の停止は、ハリケーンなどの災害時やストライキを除き、過去初めて。