米名門大教授 エリザベス女王の「苦痛」願うツイート、強制削除に

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エリザベス女王の死去を受け、SNSにさまざまな反応が寄せられる中、米国の名門校、カーネギーメロン大学の教授によるツイートが「攻撃的な行為」にあたるとして、削除された。

同大学で応用言語学を研究するウジュ・アニャ教授は、8日の投稿で「盗人でレイプ、大虐殺帝国の君主がついに死亡すると知りました。彼女の苦痛が耐え難いものでありますように」とコメントした。

ツイッターの広報担当は、FOXニュースの取材に「攻撃的行為に関するルールに違反したとして、強制措置を講じた」と説明。適用対象に「個人または特定の集団に対して、深刻な身体的危害を願う」行為が含まれるとした。

大学側も声明を発表。「ウジュ・アニャ氏がソーシャルメディアの個人アカウントに投稿した攻撃的で、不愉快なメッセージを容認しない」と立場を明らかにした上で、「表現の自由は高等教育の核となる使命だが、彼女が教諭した見解は、その機関の価値を代表するものでなく、われわれが促そうとしている会話でもない」と投稿した。

なおアニャ教授は、先述の投稿に続いて「私に対して、虐殺を援助した政府を監督する君主を軽蔑する以外の表現を期待しているならば、お天道様に願うがよい」と引き下がらない姿勢を示し、虐殺によって「私の家族の半分が土地を追われ、その結果、今日生きる者たちはいまだ乗り越えられないでいる」と説明した。

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教授の最初のツイートに対して、アマゾンの創設者でワシントンポスト紙のオーナー、ジェフ・ベゾス氏も非難の声に加わった。「これが、世界をより良くするために仕事をしていると思われる人ですか?」と述べ、「そうは思わない」と投稿した。

アニャ教授はこれにも反論。「あなたとあなたの無慈悲な貪欲に傷つけられた人々が、私が入植者に抱く思いと同じくらいの愛情をもって、あなたを記憶にとどめますように」と攻撃した。

このやりとりに、他のユーザーから「学業成績トップのあなたが、こんな発言をするとは残念だ」「企業の強欲の問題があるならば、並外れた資本家で組合壊しのアンドリュー・カーネギーが設立した学校を辞任するべきだ」といった非難の声が上がる一方、「重要な問題提起だ」といったコメントや、「ビアフラの人々はあなたを応援している。火をたやさないで」と、英国が政府側を支援したナイジェリアの内戦に言及し、擁護する声も上がっている。

ニューズウィークによると、アニャ氏はナイジェリア生まれの米国人で、応用言語学、批判的社会言語学、談話研究を専門としている。