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トランプ大統領、新型コロナの意図的な軽視発言「適切だった」。ネットではウッドワード氏への非難も

トランプ大統領は、新型コロナウイルスの重大性を認識しつつも「大したことではないと思わせたかった」と、ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏に話していたことが明るみにでた翌日、発言は「良い、適切な答え」と主張、批判に反論した。

トランプ氏はツイッターで、ウッドワード氏が録音内容を数カ月間公開しなかったことを指摘。「もし彼が、それらを悪く、危険だと思っていたならば、なぜ命を救うためにすぐにレポートしなかったのか?彼にはそうする義務がなかったのか?」と投稿。続けて「彼はこれらが良い、適切な答えだとわかっていたからだ。落ち着くこと、パニックはだめだ!」と述べた。

CNNは10日、ウッドワード氏が9月15日発売の新著「Rage」のために行ったインタビューの中で、トランプ氏が「コロナウイルスの真の脅威を隠していたことを認めた」と複数の録音テープとともに報じた。録音された内容によると、トランプ氏は2月の初旬に、ウイルスが空気感染するほか、「致命的」と述べるなど、危険を認識していた。3月のインタビューでは自ら「いつも大したことがないと思わせたかった。いまもそうだ。パニックを起こさせたくないから」と語り、意図的に軽視する態度をとっていたことを明かしていた。

2月、疾病対策センターはウイルスの感染拡大は避けられないと警鐘を鳴らしていたが、トランプ氏は制御できていると公に語り、楽観的な見方を示し続けた。「通常のインフルエンザのようなもの」と語り、本土の感染者が十数人程度だった同月下旬には、すぐに3、4人になると述べ、「ある日、魔法のように消えてなくなる」と語っていた。

ネットではウッドワード氏への批判も

トランプ氏への批判が噴出する一方、SNSでは、新刊本の発売直前まで公表を控えたウッドワード氏を非難する声も上がっている。

エスクァイアのCharles P. Pierce氏は「ボブ・ウッドワードは、政権の致命的なヘマの真実を知っていて、20万人のアメリカ人が死亡した後に公開され、絶賛と巨額の利益を得るであろう自分の本のために保存していた。」と批判。元バズフィードのワシントン支局長、John Stanton氏は、すぐに公開しなかった判断は「倫理的、道徳的に弁解できない」と述べ、「1人でも命が救えるのなら、彼はそうする義務があった。モラルとプロフェッショナルとしての義務よりも金儲けを優先した」と述べた。

元ワシントンポスト紙レポーターのJose Antonio Vargas氏は「ジャーナリズムが国民の信頼であり、その信頼が着実に損なわれているのならば、なぜワシントンポストの編集委員であるボブ・ウッドワードは、アメリカ人が苦しみ死んでいく間、この情報をとどめていたのか。」と疑問を呈した。

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