トランプ大統領 タイム誌の表紙を捏造?

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トランプオーガニゼーションが経営するゴルフクラブに飾られた米週刊誌「TIME(タイム)」の表紙が偽物であることを、ワシントンポストが報じた。

問題の表紙は2009年3月1日号と記されており、中央でトランプ氏が腕を組んでいる。ヘッドラインは合計5つ書かれており、誌名上部と左下、および右下に3つ配置されている。

これが偽物である証拠として、ワシントンポストは、同日付のタイム誌が存在しないことを指摘。さらに表紙を囲む赤い枠が本物よりも細く、内枠に使用される白い線が認められないといったデザインの違いを述べている。実際には、女優のケイト・ウィンスレット(Kate Winslet)をカバーにした3月2日号が発行されているが、偽物は本物から借用した2つのヘッドラインを、配置を変えて使用している。

同紙の取材に対し、タイム誌のスポークスマンは、偽物であることを認めている。また、雑誌社は偽物のカバーを壁から外すよう、トランプオーガニゼーションに依頼をしていたという。

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さらにワシントンポストは、右下にあるバーコードが、あるデザイナーのブログから採られていることを発見。該当するブログ記事は、フォトショップを使用してタイム誌に似せたカバーをいかに作成するかといった内容で、サイズや赤枠に関する方法が論じられている。

偽の表紙は、大統領が安倍首相とゴルフ外交を行ったフロリダのマー・ア・ラゴを含む、8箇所で発見されている。そのうち2箇所は、アイルランドとスコットランドの海外のゴルフクラブが含まれている。

ワシントンポストの取材に対し、トランプオーガニゼーションは返答をしていないという。また、ホワイトハウス報道官のサラ・ハッカビー・サンダースは大統領が偽のカバーの存在に気づいていたかどうかについて、回答を避けている。

誰が、どのような目的で、いつ、フェイクカバーを作成したかは現在のところ不明。トランプ氏は、過去複数回に渡って、タイム誌の表紙を飾っている。実物を使わないのはなぜだろう。謎は深まるばかりだ。

この報道を受けてトランプ大統領はツイートを配信。


“時にアマゾンを擁護する、インターネット税を支払っていないアマゾンワシントンポストは、フェイクニュースだ!”

事実として、ワシントンポストを所有するのはアマゾンではなく、社長のジェフ・ベゾス個人であり、さらにインターネット税という名目の税金も存在していないという。フェイクカバーに加えて、フェイクニュースを発信。皮肉にも、自ら火に油をそそくような形になってしまった。