トランプ大統領の「遺伝子」発言に非難、ネット「ナチスと同じだ」

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Matt Smith Photographer / Shutterstock.com

トランプ大統領が選挙集会で行った「遺伝子」発言を巡って、非難の声が上がった。

トランプ氏は18日、ミネソタ州ベミジーで行った選挙集会で、支持者らに向かって「君たちには良い遺伝子がある。」と発言。続けて「多くのことは遺伝子に関係しているのだ。信じられるかい?競走馬の理論だ。われわれがとても異なっていると思うだろう。ミネソタにいる君たちは良い遺伝子を持っているんだ」と語りかけた。

この発言をシェアした動画には「人種差別主義的な意見をもはや隠そうともしない」「1930年代ドイツと酷似している。優れた遺伝子について語ることは、アーリア人の哲学と極端な人種差別と等しいことだ。」「学校にホロコーストの授業を復活させてくれないか」など、批判のコメントが寄せられた。

科学ジャーナリストで、ホロコーストに関する執筆も行なったというスティーブ・シルバーマン氏は「ユダヤ人や身体障害者、LGBTQ、ロマ人、その他の人々を絶滅に導いたナチスのレトリックと見分けがつかない」と批判。「これが2020年のアメリカだ。共和党がわれわれを導いた先がこれだ」と語った。

黒人人権活動家アル・シャープトン氏もMSNBCの番組でトランプ氏の発言を取り上げ、「ミネソタ州は80%以上が白人で、大統領の支持者が圧倒的に白人であることもわかっている。」と述べ、「これを明らかな白人至上主義と呼ばずしてなんと呼ぼうか」と語った。

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トランプ氏の優生学的な考えは父親譲りだとういう。トランプ氏のバイオグラフィー「Never Enough: Donald Trump and the Pursuit of Success」を執筆した伝記作家のマイケル・ダントニオ氏は、2016年のPBSの番組のインタビューで「あの家族は、人間の発達に関する血統理論を支持している。彼らは優れた人々がいると信じている」と述べ、「優れた男女の遺伝子を合わせれば、優れた子孫ができると考えている」と語っている。