爆発物郵送事件後 トランプ大統領 演説でメディアの責任に言及

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24日、CNNニューヨークオフィス、オバマ前大統領やクリントン氏の自宅に宛てた郵送物の中から爆発物が押収された。同日夜、トランプ大統領は中間選挙に向けたウィスコンシン州の集会に参加し、演説の冒頭で事件について触れた。

トランプ大統領は、「私の最大の義務は、アメリカの安全を守ることだ。….政治的暴力に関するいかなる行動や脅迫も、我々の民主主義そのものへの攻撃である。」と述べ、「両サイドが平和と調和で一体となってほしい」と語った。

続けて、「政治に従事する者は、政敵を道徳的に欠けたものとして扱うことをやめなければならない。」と述べ、「不注意に政敵を歴史上の犯罪者と比較するべきではない。我々は公の場で人々を攻撃したり、公共財産を破壊してはならない。」と発言。トランプ大統領はこれまで、「悪党ヒラリー(ヒラリー・クリントン)」や、「低知能のマクシン・ウォーターズ」、「嘘つきクルズ(テッドクルズ)」など、政敵に侮辱的なあだ名をつけ、攻撃を繰り返してきた。

さらに、「分断に橋をかけて、人々を一つにまとめるという、より大きな国家的試みの一部として、メディアは、市民的な論調を作る責任があり、際限のない敵意と絶え間ないネガティブで誤った攻撃や話をやめなければならない。」と、メディアの責任に言及。トランプ大統領はメディアに対し、「フェイクニュース」や「人民の的」と呼び、度々攻撃を繰り返してきたが、自身のこれまでの発言について、触れることはなかった。

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CNNは強く抗議

爆発物が郵送されたCNNのジェフ・ザッカー(Jeff Zucker)社長は、ホワイトハウス関係者は、継続的なメディアへの攻撃に関する深刻さを理解していないと非難する声明を発表。「大統領と特にホワイトハウス報道官は、自らの言葉の重要性を理解すべきだ。」と述べている。