トランプ伝記本の著者、トランプ氏の刑事捜査 アル・カポネ脱税事件と比較

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トランプ一族の企業のCFOがマンハッタン地検の捜査の標的になっているとの情報について、伝記本「TrumpNation: The Art of Being The Donald」の著者で、ジャーナリストのティム・オブライエン氏は、脱税で刑務所送りとなったギャング、アル・カポネを引き合いに出しつつ、CFOの調査の重要性について話した。

ニューヨークタイムズは1日、マンハッタン地検のトランプ前大統領と一族の企業に対する刑事捜査で、検察官らの目が、トランプオーガニゼーションのアレン・ワイセルバーグ(Allen Weisselberg)最高財務責任者に向けられていると報じた。

MSNBCのDeadlineのインタビューでオブライエン氏は、ワイセルバーグ氏に対する調査で「トランプ・オーガニゼーションが、アレン・ワイセルバーグの監視のもとで設立した数百件の子会社すべてが、何に使用されたか明らかにするだろう」と述べ、さらに「なぜ税務税務署向けの資産価格の算定と、保険会社や銀行のものと違うのかわかるだろう」と答えた。

検察官は、トランプ氏が融資や税務申告に際し、良い条件を得るために資産価格を不正に操作しなかったか調査していると報じられている。

オブライエン氏は「アル・カポネがやられたのは、捜査官が経理の協力を得たからだ」と、1930年代に脱税などの罪に問われたアル・カポネの事件に触れ、「この経理が、連邦検察官に、カポネの組織がいかに帳簿をごまかしていたか明かしたうちの1人だ」と語った。

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「(ワイセルバーグ氏は)トランプ氏の周辺で標的としうる格好の人物」と述べ、「トランプ・オーガニゼーションでは、アレン・ワイセルバーグの目を通らずに成立した重要な取引などない。彼の承認を経ずに行われた資金調達もない」と話した。検察が進めているのは「古典的な検察手法」で、アレン・ワイセルバーグを調査したり、訴追を検討するだけではないと説明。「つまり、アレン・ワイセルバーグが寝返るかもしれないということだ」と述べ、「もし、アレン・ワイセルバーグが寝返るならば、トランプ・オーガニゼーションの中でたくさんのドミノが一気にひっくり返るだろう。これは、ドナルド・トランプにとって、法的に大きな危険を示すことになる」と話した。