トランプ氏も仲間入り 歴史的マグショットの数々

24日、大統領選挙の結果を覆そうとした取り組みに関連してジョージア州で起訴されたトランプ前大統領は、フルトン郡の拘置所に出頭した。

トランプ氏が到着したのは午後7時30分ころ。NBCニュースによると、刑務所に滞在した時間はおよそ20分ほどで、20万ドルの保釈金の条件に基づく手続きを行い、釈放された。

刑務所を出て間もなく、大統領経験者として初めてのマグショットが公開された。

トランプ氏が起訴されるのは、ジョージア州が4回目。ただしニューヨークと連邦レベルで起訴された2件の事件では、写真は撮影または公開されてこなかった。

トランプ氏はこの日、X(旧ツイッター)のアカウント復活後はじめてとなる投稿で、自らマグショットをシェアした。

スミソニアン・マガジンによると、マグショットの歴史は写真のそれと同様に古く、1840年代にさかのぼる。ベルギーで、囚人が釈放後に再犯を犯した際に身元を特定できるよう撮影したのが始まりだという。

1880年代、パリ警察の犯罪者識別部長、アルフォンス・ベルティヨンが標準化をはかった。写真は正面と横顔の二つで構成され、身長や体重、耳や足のサイズといった身体的特徴が併記された。

1908年、ニューヨーク市警察はマグショットの撮影や計測方法を一連の写真にまとめた。写真の中には撮影を拒否する犯人を服従させることを想定したものなども含まれているという。

世界の歴史的マグショット

革命活動によってサンクトぺテルブルグで逮捕された若き日のレーニン(1985年)。

後継者のスターリン(1911年)

イタリアの独裁者、ムッソリーニ。1903年にスイスで暴力的なゼネストを支持したとしてベルン警察に逮捕された。

1953年、バティスタ政権に対する反乱が失敗し、逮捕されたフィデル・カストロ。

米有名事件の犯人

映画にもなったボニー&クライド事件。1933年にクライド・バロウの指名手配に使用されたマグショット。「この男は非常に危険で、警官への暴行と殺害の容疑で指名手配されているため、逮捕には細心の注意を払う必要がある」と記されている。

via FBI

禁酒法時代の伝説のシカゴマフィアのボス、アル・カポネ。1931年に脱税容疑で逮捕された。1932年からアトランタの連邦刑務所に服役し、1934年にアルカトラズ島の刑務所へと移送された。

FBI

1963年のケネディ大統領暗殺事件で、狙撃犯として逮捕されたオズワルド容疑者

Lee Harvey Oswald
Warren Commission, Aubrey Lewis Exhibit 1 Dallas Police Department photos of Lee Harvey Oswald, taken November 23, 1963

1980年、ニューヨークでジョン・レノンを銃撃、逮捕されたマーク・チャップマン

Netflixドラマをきっかけに改めて注目が集まった米国の連続殺人鬼ジェフリー・ダーマー。

富豪のマグショット

1977年にニューメキシコ州で免許不携帯で運転し、逮捕された笑顔のビル・ゲイツ。

史上最大規模のポンジ・スキームを首謀し、2008年に逮捕された富豪バーナード・マドフ

via FBI

未成年の少女らに対する性犯罪で起訴されたジェフリー・エプスタイン。2019年に勾留中に自殺をはかり死亡した。

アンディ・ウォーホルが生きていたらアートにしていたかも?

アンディ・ウォーホル ホイットニー美術館
Most Wanted Men (1964)©mashupNY 2018年ホイットニー美術館で開催されたウォーホル回顧展より

ウォーホルは1964年、クイーンズで開催された万国博覧会で、ニューヨーク市警察が発行した小冊子「The 13th Most Wanted」の写真を題材にパブリックアート「Most Wanted Men (1964)」を製作した。凶悪指名手配犯をテーマとした上、同性愛者の映画シリーズ「The Thirteen Most Beautiful Boys (1964–66)」が同時に製作中だったため、作品は物議を醸し、万博開催前に取り除くように命じられた。最終的にはシルバーカラーで上塗りされた。

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