10代の母親 生後直後の赤ちゃんを飲食店の客に預け、立ち去る

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ニュージャージー州ジャージーシティの飲食店で19日、生後間も無い女の赤ちゃんを抱いた少女が、客に赤ちゃんを預け、そのまま店を立ち去る出来事があった。

ABC7 New Yorkによると、14歳の母親は店のカウンターに近づき、赤ちゃんを見つけたと話したという。店内でボーイフレンドと昼食を取っていたアリース・スコットさんが「赤ちゃんの脈を確認してもかまわない?」と声をかけたところ、少女は赤ちゃんを手渡し、その後、店を出たという。

赤ちゃんには、へその緒の一部がついたままだった。スコットさんらは、赤ちゃんが呼吸困難に陥っていると気付き、警察に通報した。運良くスコットさんには、心肺機能蘇生の応急処置の訓練を受けたことがあった。酸素マスクを当てると、赤ちゃんは泣き声を上げて、動き始めたという。スコットさんは、赤ちゃんは「お腹がすき、酸素マスクを吸おうとしたので、もう大丈夫なのが分かった」と状況を語った。
店内の監視カメラでは、その時の様子が撮影されており、少女が子供を手渡す様子や、救急隊員らが見守る中、スコットさんが酸素マスクを当てる姿が映っている。

警察はその後、母親の少女を発見。母子ともに健康だという。子供は養子に出される予定で、少女は罪には問われない。

ニュージャージー州の「セイフヘブン法」(Safe-haven law)では、両親や保護者は、生後30日以内の新生児を警察や病院、消防署などに預けることができるという。

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飲食店のオーナーは、少女が助けを求めて、飲食店に立ち寄ってくれたことを嬉しく思っていると述べ「コロナ後、われわれが助け合うことで、社会がより良くなることを祈っている」と語った。
少女に声をかけ、手を差し伸べたスコットさんも「少女はとても若く、どうしていいか分からず、絶望的に見えた。助けることができて、ただ嬉しい」と話した。