バイデン氏性的暴行疑惑 告発者が当時申し立てた内容は?

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ジョー・バイデン前副大統領から1993年に性的暴行を受けたとして告発したタラ・リードさんは、複数メディアに、当時、上院職員管理室に提出した申し立てについて語った。

リードさんは昨年、バイデン氏の事務所のスタッフだった頃、バイデン氏から肩や首を不快な方法で触られたと告発していた。今年3月25日には、ポッドキャストで性的暴行を受けたと新たな告発を行った。バイデン氏が連邦議会の廊下で彼女を押し付け、スカートの下に手を伸ばして、性器に指を入れたと主張している。

バイデン氏は5月1日にテレビ番組に出演し、性的暴行は「決してなかった」と主張。さらに声明を通じて疑惑を否定した。バイデン氏は声明で「この話には検証可能な明確で重要な部分がある。彼女は1993年に申し立てを提出したと述べている。」と指摘。上院書記官に対して、国立公文書館に保管されている記録を特定し、報道機関に提供するよう要求したと語った。

疑惑の裏付けとして注目される申し立てについて、リードさんはウォール・ストリート・ジャーナル紙の取材に対し、申し立てはハラスメントに関するもので、性的暴行に関するものではないと明らかにした。また提出後、何も起こらなかったと述べた。書類の写しは持っておらず、「セクシャル・ハラスメント」という言葉を使用したかどうかについては、思い出せないと語った。

AP通信の取材には、申し立てを「セクシャルハラスメント、報復」に関するものと述べ、「セクシャルハラスメントを使用しなかったことはわかっている。”不快”を使用した。」と語った。また「彼が私の足が好きで、私をかわいいと思っていたから、私に飲み物をサーブして欲しいと思っていたということについて話した」と申し立ての内容を説明した。

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リードさんはWSJに対して、当時3人の上司に報告をしたと語った。内容は性的暴行ではなく、ハラスメントに関するものだった。また、問題を提起した後、職務を降格され、事務所を去るよう求められたと主張。報復を受けた可能性を示唆した。

同紙によると、3人の上司はともに、リード氏または誰からも同様の問題提起はなかったと否定。さらに、このうちの2人はリードさんを覚えていないと述べている。

一方、かつてリードさんの隣人だったリンダ・ラカッセ氏は今週、複数のメディアに対して、リードさんが当時、性的暴行について話していたことを明かした。兄弟のコリン・モルトン氏と、当時別の事務所でインターンをしていた友人も、1990年代中頃に、本人から性的暴行について話を聞いたと述べている。