コロンビア大学教授の事務所で28日、ナチスの鉤十字とユダヤ人を意味する「YID」など反ユダヤ主義的な落書きが見つかり、ニューヨーク市警察(NYPD)が憎悪犯罪として捜査を開始した。
ユダヤ人のエリザベス・ミドラースキー(Elizabeth Midlarsky)教授(77)は、ホロコーストに関する記事を多数執筆しているほか、活動家としても知られる。28年間、コロンビア大の教員養成大学(Teachers College)で教鞭を執ってきた。
“I walked in the door of my office and found myself staring at a swastika and was absolutely shocked,” A Jewish professor and Holocaust scholar at Columbia Teacher’s College said. https://t.co/sBaxBugm6c pic.twitter.com/X1Y54TBhrg
— New York Daily News (@NYDailyNews) November 29, 2018
ミドラースキー教授は「ドアを開けた時、失神しそうになった」とCNNに落書きを見た時の心境を語った。
教授のオフィスにヘイトの落書きがされるのは、今回が初めてではない。デイリーニュースによると、2007年10月にも事務所のドアにスプレーで鉤十字が書かれた。教授はその前月、イランのマフムード・アフマディーネジャード(Mahmoud Ahmadinejad)元大統領に抗議するスピーチを行っていたため、この事件が起こったか心当たりがあるが、なぜ今自分が標的となったか理解ができないという。今回の嫌がらせにより、体調を崩しているとCNNに語っている。
大学のトーマス・ベイリー(Thomas Bailey)学長は28日、「我々は、この社会で許されないヘイト表現を強く非難する。この侵入行為と、価値あるコミュニティのメンバーに対して、卑劣な半ユダヤのシンボルを使用したことを恐ろしいと感じ、大変憤慨している。」と声明で述べた。
アンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)ニューヨーク州知事も29日、憎悪犯罪として調査を指示した。