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テキサス州高校銃撃事件 「金持ち」が原因?発砲の生徒は、盗みやいじめの被害に

テキサス州にある高校の教室内で6日、生徒が発砲し、4人が重軽傷を負う事件があった。

捜査当局は同日、マンスフィールド独立学区にあるティンバー・ビュー高校に通う18歳の生徒、ティモシー・シンプキンスを逮捕、3件の加重暴行の罪で起訴した。シンプキンス被告は事件直後にシルバーのダッジ・チャージャーで逃走したが、後に、弁護士とともに出頭した。7日朝に、7万5,000ドルの保釈金を支払って身柄を解放された。

保釈時の様子↓

事件で15歳の少年と25歳の教師が銃弾を受けた。

15歳の少年は手術を受け、現在集中治療室にいる。少年の家族は、手足と胸、腹に4発の銃弾を受けたと話している。

25歳の教師カルバン・プティートさんは、手術を受けておらず、容体は良好だという。

このほか、10代の少女が、弾丸がかすめたとみられる傷を負い、病院で治療を受けた。すでに退院している。事件の最中に転倒した妊娠した女性は、その場で手当てを受け、無事だという。

発砲前に喧嘩

アーリトン警察によると、発砲前、被告人と15歳の少年との間で喧嘩があった。喧嘩の様子の一部は携帯電話で撮影されていた。動画には、白いフード姿のシンプキンス被告が繰り返し殴られる様子が撮影されている。

親族は、シンプキンス被告は学校でいじめを受けていたと話している。

地元紙「Fort Worth Star-Telegram」によると、親族の1人、キャロル・ハリソン・ラファイエットさんは報道陣に、ティンバービュー高校でいじめや盗みに遭っており、自衛のために銃を学校に持っていったと話した。

ラファイエットさんは、いじめの原因について「家族が金銭的に恵まれており、他の子よりも良い服を着て、良い車に乗っていたため、ターゲットになっていた」と説明。「銃を学校に持ってきたことを正当化するものではない」としつつ、「ティモシーは自分を守る必要があった」と語った。また警察による適切な捜査を期待すると述べる一方で、独立調査を行う計画を明かした。

ラファイエットさんによると、いじめは、校長を含む教師に報告されていたという。「決して、銃を正当化するわけではないが、自分がいじめられていること、今アメリカ中でいじめによって、若者が自殺をしている…」と声を詰まらせた。

アーリントン警察のケビン・コルビー副本部長はテレビ局の取材に、いじめや、誰が拳銃を渡したかなど、事件の背景について全てを調査すると述べている。

21歳以下で拳銃を所持するのは違法とされている。大人が渡したとなれば、その責任も問われる。

加害者側がクラウドファンディング

事件後、クラウドファンディングサイトのGoFundMeで、シンプキンス被告のために寄付を募るキャンペーンページが一時的に立ち上がった。

キャンペーンは、規約違反としてすでに取り下げられているが、デイリーメールによると、目標金額は25,000ドルに設定されていた。閉鎖されるまでに集まった金額は、わずか150ドルだったという。

キャンペーンを立ち上げたのは弁護士のキム・コール氏で、これまでにも同様のことをしているという。

ページにはシンプキンス被告の母親からのメッセージが記載されていた。

母親は、喧嘩のビデオについて触れ、息子は一撃も返さず、自分を守ろうとして頭を押さえていただけだと指摘。さらに、数週間前に、銃をつきつけられて所持品を盗まれる被害にあっていたと明かした。

父親が暴行を受けて死亡したといい、自分も同じように撲殺されるのではないかと思っていたと述べた。「銃を学校に持ち込むことが正しい選択だと申しているのではなく、知られるべきより多くの話と詳細があると言いたいのです」と、事件の背景について、耳を傾けてほしいと訴えた。

募金については、息子はトラウマ的な経験をし、セラピーが必要だと説明していた。

シンプキンス被告は、有罪となった場合、最大で20年の禁固刑を言い渡される可能性があるという。

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