ニューイングランド・ペイトリオッツがミラクル逆転勝利を果たして、大いに盛り上がった第51回スーパーボウル。ハーフタイムショーに負けず劣らず話題になるのが、高額の広告費用が話題のCM。
今年は、トランプ政権の移民政策に対する強いメッセージを打ち出す企業のCMが多く見られました。放送されるや否や、共感を示す人や、製品ボイコットを宣言する人、企業のサイトにアクセスが集中してクラッシュするなど、例年以上の盛り上がりを見せました。
SNS上で議論が白熱したCMはこちら
84 Lumber
昨日最も話題となったCM。ピッツバーグにある建築資材を扱う”84 Lumber社”による初のスーパーボウル広告。最も注目度の高いハーフタイムショー前にオンエアされました。北米に向かう親子の旅を描いたCMが公開されるや否や、その続きを見るため、多くの人がサイトに殺到したため、クラッシュ。
最初に制作されたバージョンは、政治的メッセージが強すぎて、議論の余地があるとの理由で、今回放映を受け持つFOXから変更を要求され、手直しされたと言われています。
こちらが、ネット上で公開された5:44分のフルバージョン。アメリカで働く父親を追って、苦労の末にメキシコと北米の国境までたどり着いた親子の前に、立ちはだかった高い壁。扉を開ける部分で終わっています。
メッセージは、”The will to succeed is always welcome here” (ここでは、成功したいという意思は常にウェルカムだ)
共感派のツイート
This one is for you @realDonaldTrump #SuperBowl #NoBanNoWall #lumber84 https://t.co/4Bp1gfP46J
— Holly Marie Combs (@H_Combs) 2017年2月6日
Loving all of these pro-immigration commercials. This is the REAL America. #SuperBowl #Lumber84
— ᒍᑌᔕTIᑎ ᐯIᑕTOᖇIᗩ (@YAYItweets) 2017年2月6日
一方、不法移民を正当化しているのでは、という声も
@84LumberNews @YouTube Illegal is illegal. You just alienated 75% of Flyover country.
— VK (@vjeannek) 2017年2月6日
Budweiser(バドワイザー)
ドイツからアメリカに渡った青年が、その後も苦労を重ね大陸を横断していくうち、セントルイスでパートナーに出会い、成功するきっかけを掴む、というアメリカンドリームをモチーフとした作品。バドワイザー社の創業者アドルファス・ブッシュ氏のストーリーそのもの。
バドワイザーのボイコットを宣言しようとしたものの、慌てたのかスペルミスのハッシュタグが横行している指摘も。
#boycottbudwiser was trending earlier today, it' s spelled #boycottbudweiser. ?
That is why Immigrants are taking your job: YOU'RE DUMB!— YaBoiMo (@maho90) 2017年2月6日
一方で、移民の雇用を宣言したスターバックスなどの”Pro-immigration”(移民ウェルカム)カンパニーのサポートを表明する人も
I will proudly support any company that trump voters feel the need to boycott #Coke #boycottBudweiser #BoycottStarbucks
— Aaron R Mueller (@The_SmokeDance) 2017年2月5日
#BoycottBudweiser Waiting for a Lyft to take me to Starbucks and then liquor store to get me some Budweiser
— M A K (@MAK7591) 2017年2月5日
どの商品をボイコットするか、しないかアンケートをする人も
?????
Do you support boycott of following companies:#BoycottKelloggs#BoycottBudweiser#Boycott84Lumber#BoycottStarbucks
RT & FB
?????— DISABLED VETERANS (@DisabledVetsCPX) 2017年2月6日
Coca-Cola(コカ・コーラ)
Today millions cheer together, because together is beautiful. #AmericaIsBeautiful pic.twitter.com/z65LimssjD
— Coca-Cola (@CocaCola) 2017年2月5日
2014年のCMが再び登場。第二の国家とも言われる”America the Beautiful(アメリカ・ザ・ビューティフル)” を様々な言語で歌うCM。アメリカにおけるダイバーシティ(多様性)を表現しています。メッセージは、 “Together Is Beautiful”
Airbnb(エアビーアンドビー)
世界最大のシェアルームサイトAirbnb。テーマは、”We Accept” 。ホストが、人種による受け入れの可否を判断しているのではないか、という批判へのレスポンスでもある内容となっています。国籍や信条により差別しないとのメッセージを発しています。
Google(グーグル)
新製品Google Homeのプロモーション。ダイバーシティを象徴するアメリカの家庭を描いています。
It’s A 10
ヘアプロダクツのカンパニー。私たち、「アメリカ人は”awful hair”ひどい髪(トランプ大統領のこと)をした4年間の中にいる」で、始まるストーリー。
Kia
環境保護がテーマ。『ゴーストバスターズ』の主役の一人、コメディアンのメリッサ・マッカーシーが出演。ボニータイラーのヒット曲”Holding Out For A Hero”をBGMに、環境保護に必死に取り組む役柄をユーモアたっぷりに伝えています。