ディズニー新作『ストレンジ・ワールド』米国で「歴史的な大コケ」

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ディズニーの新作映画「ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界」(Strange World)が23日、全米で公開された。4,100館で上映され、サンクスギビングデーの週末5日間の推定興行収入は1,860万ドル(約25億円)を記録。初登場2位となった。

監督は「ラーヤと龍の王国」のドン・ホール。ジェイク・ジレンホールとデニス・クエイド、ルーシー・リューらが声優を務めた。価値観の異なる3世代が冒険を通じて一丸となり、難局を切り抜ける様子や、環境問題などを描いたファミリー映画。

Deadlineは、制作とマーケティング費を合わせた予算は2億7,400万ドルで、損失額が1億5,000万ドル(200億円以上)に達する可能性があると伝えている。The wrapは、ディズニー史上「最も大コケした作品の一つ」と報じた

CinemaScoreが行った出口調査では、観客によるレーティングは「B」だった。ディズニーのアニメ映画で、 AもしくはA-を獲得しなかった作品は、1991年の調査開始以来初めてだという。

なお昨年同時期に公開されたディズニーのアニメ「ミラベルと魔法だらけの家」(Encanto)の興収は、4,030万ドルだった。

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米Yahooのコメント欄には「始まって数分間でWokeな場面が登場し、妻と顔を見合わせた。これを知っていたら子供たちを連れてこなかったと思う」「誰も説教映画は見たくない。高品質なアニメとストーリーテリングに集中すれば、失われた栄光を取り戻せるかも」など、子供に見せる上で、イデオロギーの偏りを指摘する意見も投稿されている。

「トイ・ストーリー」のスピンオフ映画「バズ・ライトイヤー」(Lightyear)も、”同性愛者のキスシーン”や政治的な話題が先行し、初登場2位と芳しいものではなかった。

ストレンジ・ワールドの公開を前に、ボブ・アイガー氏が再びCEOに返り咲いたが、チャペック前CEOよりも「いっそうWokeだ」と専門家は指摘するなど、ディズニーの路線は変わらないだろうとみられている。