ゾゾタウン前澤友作氏、SpaceXロケットで民間人初の月旅行へ

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宇宙開発企業スペースX(SpaceX)のイーロン・マスク最高経営責任者は、17日スペースX本社で会見を開き、同社のビッグ・ファルコン・ロケット(Big Falcon Rocket,BFR)に搭乗し、民間人として初めて月旅行を行うのは、通販サイト「ゾゾタウン」(ZOZOTOWN)を運営するスタートトゥディの前澤友作代表取締役(42)であることを発表した。

マスク氏に紹介され、会見席に登場した前澤氏は、「私が月に行くことなった。」と記者らに述べた。
また「私は世界にどのように恩返しできるか、どのように世界平和に貢献できるかについて考えていた。これは長年の夢だった。」と感激した様子で語った。

地球から月までの距離は382,500kmある。歴史上これまで月まで飛行したのは24人のみで、1972年のアポロ17号のミッション以来となる。

月旅行のプラン

BFRは、月の軌道を回り、月面着陸はせず、地球に戻ってくる予定で、飛行期間は約1週間になるという。前澤氏は、BFRの全席分を購入しており、最大8名のアーティストを乗船させる予定だ。
前澤氏は「アーティストらが地球に帰還後に、この旅行に着想を得た作品を創作する予定だ。」とプランを明かした。

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前澤氏とスペースXの契約金額については公開されていない。BFRの開発コストは50億ドル(約5500億円)で、打ち上げは2023年を予定している。

マスク氏は、月旅行が「大変危険なミッション」だと会見中に何度も述べたが、前澤氏は、CBSニュースのインタビューで「全く怖くはない。彼を信頼しているし、スペースXチームも信頼している。」と語っている。ちなみに、マスク氏が同行するかについては未定だという。

メディアからは、計画の遅れに関する質問も寄せられた。最近打ち上げられたファルコン・ヘビー(Falcon Heavy)は、当初の計画から約5年遅れで打ち上げに成功した。
マスク氏も「100%確実に、2023年までに打ち上げができるとは言えない。」としながらも、できるだけ早く飛行できるよう、安全に全力で取り組むと宣言した。

前澤氏は昨年バスキアの落札が話題に

前澤氏が米メディアを賑わせるのは今回が初めてではない。フォーブスによると、前澤氏は総資産額30億ドル(約3,300億円)を有しており、アート作品のコレクターとしても知られる。

昨年は、ジャン=ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)の絵画を1億1050万ドル(約123億円)で落札。米国人作家の作品としては競売史上最高額となり、大きな話題となった。