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ソーホーカレンとは?著名ジャズマン息子を泥棒扱い ヘイトクライムで有罪認める

ニューヨークのソーホー地区にあるブティックホテルで、10代の黒人少年の携帯電話を盗んだと誤って非難し、攻撃したとして起訴されたミヤ・ポンセット(Miya Ponsetto)被告(23)が、ヘイトクライムの罪を認めた。

マンハッタン地区検事のアルヴィン・ブラッグ氏は11日に発表した声明で、ポンセット被告が「ヘイトクライムとしての第二級監禁罪」で有罪を認めたと説明。2年間の保護観察に服し、この間に問題がなければ、軽罪に格下げする可能性を示した。

ブラッグ氏は「ポンセット氏は、理不尽な振る舞いをした。私自身、黒人男性として、数えきれないほどレイシャル・プロファイリングを経験しており、この事件で犠牲になった若者に同情を抱いている」と説明。今回の司法取引は「彼女の行動の根本的な原因に対処し、二度と起こさないことを確実にする」適切な責任を負わせるものだと述べた。

事件は、被害者のキーヨン・ハロルド・ジュニアさんが、世界的なジャズトランペッター、キーヨン・ハロルドさんの息子であったことや、ポンセット被告が、事件後に出演した全国放送のインタビューで、不遜な態度を示したことなどが重なり、全米で注目を集めた。

なおハロルド一家は、ポンセット被告に対して民事訴訟を提起している。

「ソーホーカレン事件」とは

事件は2020年12月26日、ソーホーのブティックホテル「アーロ・ホテル」のロビーで起きた。

ポンセット氏は、その場にいたキーヨン・ハロルド・ジュニアさん(当時14歳)が携帯を盗んだと非難。少年にポケットの中を見せるよう求めたほか、執拗に追いかけ回すなどした。後に、携帯電話はウーバーの車内に起き忘れていたことが判明した。

父親は、著名なジャズ演奏者のキーヨン・ハロルド氏。この騒動を撮影した映像をSNSに投稿に投稿したところ、ポンセット氏は「ソーホーカレン」と名付けられ、全国的に批判を浴びた。

ニューヨーク市警察が公開した防犯カメラの映像では、ポンセット氏が少年を追いかけ、引き倒す様子が映っていた。

ポンセット氏は事件後、弁護士を通じ「人種差別的な発言は行っていない」と人種偏見に基づく行為の可能性を否定していた。

2021年1月、CBSのインタビューに出演したポンセット氏は、自身はプエルトリコ系の有色人種であり、人種差別ではないと主張。「22歳の若い少女だ」と強調し、「大変優しい人間で、親子を傷つける意図はなかった」と弁明した。家族への謝罪を口にしたが、インタビュアーを「もう十分。携帯は最終的には戻った」と遮るなど、反省の色は見られなかった。

このインタビューの後、カリフォルニア州ベンチュラ郡にある自宅付近で拘束された。

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