スマートマティック Foxニュース、ジュリアーニ氏、パウエル氏を提訴。27億ドルの賠償請求

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電子投票システム大手のスマートマティックは4日、Foxニュースと3名のアンカー(ルー・ドブスとマリア・バルティローモ、ジェニー・ピロ氏)、弁護士のルディ・ジュリアーニ氏、シドニー・パウエル氏を相手に、名誉毀損の訴訟をニューヨーク郡裁判所に提起した。

被告は同社に対する偽情報キャンペーンに従事したとして、27億ドルの賠償金を求めている。

同社は280ページを超える訴状の冒頭で、被告は「選挙は盗まれておらず、改ざんまたは修正されていないことを知っていた」にも関わらず、「話をでっち上げることでトランプの人気にあやかって儲ける機会を見出し」、票が盗まれたと喧伝することを決断したと主張。不正話を成立させるためにスマートマティックを悪者に仕立て上げたと述べた。

「スマートマティックの損害は、被告にとっての利益」で、「Foxニュースは視聴者の支持を保つために話を利用した」と説明。パウエル氏は金を集め、私腹を肥やすために話を利用し、「ジュリアーニ氏は、現職の大統領からの資金の流れを保証し、製品を販売するために使ったと批判した。「被告は、この話が選挙の結果を変えられないことを知っていた。金を稼ぐことができるもので、実際に金を稼いだ」と指摘した。

また嘘話は被告に金を儲けさせて、スマートマティックを存亡の危険にさらすだけでなく、人々の民主主義に対する信念を弱体化させ、議事堂襲撃へと導いたと主張。「スマートマティックは、被告の偽情報キャンペーンによって発生した経済的、非経済的損失および懲罰的損害賠償に関し、27億ドルを超える回収を求める」とともに、「虚偽の声明と完全な撤回を要求する」と述べた。

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スマートマティックは先月、FoxニュースとFoxビジネスに対して、偽情報の撤回を求めていた。これを受け、同社はドブス氏とバルティローモ氏、ピロ氏の番組内で、専門家によるファクトチェック風の内容を放送していた。

撤回を求められた話には、票の改ざんのほか、ベネズエラのウゴ・チャベスによって設立されたといった話や、ジョージ・ソロス氏との繋がり、競合のドミニオン・ボーティング・システムとの関係、同社の技術や製品が、トランプ氏が敗北した接戦州で広範囲に使用された(実際にはロサンゼルス郡のみ)といった内容が含まれている。

ドミニオンも現在、パウエル氏とジュリアーニ氏に対して名誉毀損の訴訟を提起している。

訴訟を受け、FoxニュースはThe Hillに宛てた声明で「Foxニュースメディアは、すべての話について完全な文脈を、深いレポートと明快な意見とともに提供している」と述べ、「2020年選挙の報道を誇りとしており、ばかげた訴えに対して法廷で精力的に戦うつもりだ」と発表した。

ジュリアーニ氏は、訴訟は「証拠を開示させる絶好の機会だ」と主張。「訴訟を楽しみにしている」と述べた。