クオモNY州知事、6人目の「セクハラ」 疑惑

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クオモ知事 ニューヨーク
Ron Adar / Shutterstock.com

ニューヨーク州のクオモ知事に、6人目のセクハラ疑惑が浮上した。9日、オールバニータイムズユニオンが報じた

女性(匿名)は昨年末、クオモ氏から仕事で知事官邸に呼び出され、不適切に触れられたと語っている。セクハラの申し立ては、州閣僚のスーパーバイザーを通じて、クオモ氏の顧問と州司法長官事務室に報告されていた。

記事が掲載された直後、クオモ氏は電話会議で、告発内容に関する認識はないとし「先週述べた通り、非常にシンプルだ。私は誰かに不適切に触れたことはない。これまで、不適切な勧誘をしたことはない」と疑惑を全否定。判断を下す前に、州司法長官の調査結果を待つよう求めた。

レティシア・ジェームズ州司法長官は8日、外部の弁護士、ジョン・キム(Joon Kim)氏とアン・クラーク(Anne Clark)を雇い、クオモ氏に対するセクハラ疑惑を調査すると発表している。

キム氏は、2017年3月から2018年1月までニューヨーク州南部地区連邦検事局の検事長代理を務めた。クラーク氏は、Vladeck, Raskin & Clark法律事務所のパートナーで、雇用法を専門とする弁護士だという。
ジェームズ氏は声明で「独立した徹底調査を約束する」と述べ、2人の弁護士は必要な知識と経験を持ち合わせていると発表した。

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辞任要求も

これまでに6人(うち5人は元職員)の女性が、クオモ氏によるセクハラを訴え出た。7日には、ワシントンポスト紙とウォールストリートジャーナルが、住宅都市開発省長官時代の元報道官カレン・ヒントン(Karen Hinton)氏と、元補佐官のアナ・リス(Ana Liss)氏によるセクハラの告発を報じた

老人ホームの死者数を隠蔽した疑惑に加え、セクハラの告発が相次いでいることを受け、州議会上院トップのアンドレア・スチュワート・カズンズ(Andrea Stewart-Cousins)議員(民主)とカール・ヘイスティ(Carl Heastie)議長は7日、それぞれクオモ氏に辞任を求めた。

また民主党上院トップのチャック・シューマー議員も州司法長官の調査を支持すると発表している。

これに対しクオモ氏は、疑惑によって辞任する意向はないと繰り返し主張している。