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40年前の新生児遺棄事件、遺伝子系図捜査で浮かんだ母親 有罪に

迷宮入りしていた40年前の新生児遺棄事件が、遺伝子系図を活用した捜査によって解決された。

ニューヨークタイムズによると、サウスダコタ州在住のテレサ・ベンタス(Theresa Bentaas)被告(60)は、検察とアルフォード・プリー取引(犯罪は否定するが、有罪に同意するという特殊な有罪答弁)を行い、第1級故殺罪で有罪を認めた。3件の罪で起訴されていたが、他の2件は起訴が取り下げられた。

ベンタス被告は当初、無実を主張していた。

事件が起きたのは1981年2月28日。サウスダコタ州のスーフォールズで車を運転していたリー・リッツ(Lee Litz)さんが、とうもろこし畑の近くの道路に、ワイン色の毛布が積み重なっているのを発見した。

毛布が新品であることを不審に思い、車を停めて確認すると、毛布に包まれた赤ちゃんの死体が見つかった。頰に涙が凍りついたままで、近くには、血痕のついた衣服が落ちていた。

検視の結果、赤ちゃんが生まれたのはおそらく前日で、出生時は生きていたが、低体温症により死亡したことが判明した。

捜査当局は、母親や親戚を特定できず、事件は迷宮入りとなった。

身元不明の赤ちゃんは「アンドルー・ジョン・ドウ」と名付けられた。近くの住人50名ほどが参列して葬儀が開かれ、埋葬された。

事件の解決を助けたのは、遺伝子検査の普及だった。

地元紙によると、2009年、地元の捜査当局は裁判所から、アンドルーちゃんの遺体を検査のために掘り起こす許可を取得。遺体はノース・テキサス大学ヘルス・サイエンス・センターに送られ、DNAが検出された。

なお遺体は翌年に再び埋葬されたという。

捜査関係者は、DNAのサンプルを、サウスダコタ州のデータベースと照合する作業を、2018年まで繰り返した。しかし一致するものを特定できず、最後の手段として、GEDMatch.comといった消費者向け遺伝子検査サービスのデータベースが使用された。

遺伝子系図の研究機関が、データベースでアンドルーちゃんのDNAを照合したところ、「みいとこ」にあたる人物が特定された。捜査関係者は、これをもとに、ベンタス被告と夫のダーク氏へと辿りついたという。

2019年2月11日、警察は、ベンタス被告の家のゴミ箱を捜査。ペットボトルとビールの缶、タバコの吸殻から、ベンタス被告がアンドルーちゃんの「生みの親である可能性は排除できない」とされた。

2月27日、ベンタス被告と夫に聴取が行われた。ベンタス被告は1980年から1981年に妊娠したことを認め、「若くて愚かだった」と供述。

家族や友人に妊娠を隠し、アパートで1人で出産したと話したほか、遺体が発見された場所付近まで、赤ちゃんを乗せて運転したことを認めたという。

ベンタス被告はまた、「悲しい」「恐ろしい」といった感情をいだいたと当時を振り返り、現場を運転すると、その日の夜の出来事が脳裏に浮かび続けたと話した。

聴取の間、警察は、ベンタス被告の頰からDNAの検体を採取。「極めて強力な証拠」を得たとして、3月にベンタス被告を逮捕した。

ベンタス被告の刑は、12月に言い渡される予定となっている。

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