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「俺は神」と豪語 アジア人女性を電車に突き飛ばし死亡させたホームレス男

ニューヨークのタイムズスクエア駅で15日朝、アジア人女性が、プラットホームに入ってきた電車に向けて突き飛ばされ、死亡する事件があった。

ニューヨーク市警察は同日、ホームレスの男、サイモン・マーシャル(Simon Martial)(61)を逮捕、第2級殺人罪で起訴した。マーシャル被告は事件後、電車に乗って逃走したが、約15分後、カナルストリート駅の交通警察官に、犯行を告白した。

ABCニューヨークの記者、セファン・キム氏がツイッターに投稿した動画には、警察官に囲まれ、移動車両に乗る際のマーシャル被告が、報道陣に向かって「失せろ」などと叫んだ挙句、「俺は神だ。俺がやった。俺はそれをできる。彼女は俺のジャケットを奪ったからだ」とまくし立てる様子が撮影されている。

マーシャル被告には、これまでに2回の逮捕歴があった。強盗未遂の罪で州の刑務所に2年間服役し、2021年8月に釈放されたばかりだった。

精神疾患も抱えていた。家族はニューヨークポスト紙に、20年間薬物療養を行っており、精神病院の入退院を繰り返していたと明かしている。

被害者はマンハッタン在住の女性

被害者は、アッパーウエストサイドに住むミシェル・アリッサ・ゴ(Michelle Alyssa Go)さん。午前9時半ごろ、友人2人と共に、タイムズスクエア駅のブルックリン方面に向かうN/Q/R/Wラインのプラットホームで電車を待っていた。

ニューヨーク市警察のスーウェル警察本部長は、記者会見で、ゴさんとマーシャル被告との間にやりとりはなく、事件は「いわれのない一方なもの」と発表した。

捜査当局の発表によると、マーシャル被告は犯行の前、別の女性に近づこうとしていた。女性は身の危険を察知し、距離をとった後、ゴさんが、プラットホームに侵入する電車の正面に向けて、突き飛ばされるのを目撃した。

なおキム記者は先のツイッターで、この女性はアジア人ではなく、警察はヘイトクライムの可能性での捜査を行なっていないと伝えている。

エリック・アダムス新市長は「無分別な犯罪行為」と非難。メンタルヘルス危機に即時対応する必要があると述べた。

アダムス氏は先日、ホークル知事と協力し、駅構内の警備を強化すると発表していた。ホークル知事は、地下鉄にいる精神疾患を抱える人やホームレスに対処する職員を増員する計画を明らかにしている。

ニューヨーク市警は、事故当日は6人の警官を割り当て、「強固な」警備体制を敷いていたと主張。事件発生時、ホームの南端には2人の警察官が警備にあたっていたという。

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