米シェイクシャック、新型コロナ中小企業支援の融資1,000万ドル獲得

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ニューヨーク発祥のグルメバーガーチェーン店、シェイクシャック(Shake Shack)が、米中小企業庁(SBA)の中小企業支援制度「ペイチェック・プロテクション・プログラム」(PPE)制度から、1,000万ドル(約10.8億円)の融資を受けていたことが分かった。Eaterが報じた。

国内280店舗、海外95店舗を展開するシェイクシャックは、6,000人以上の従業員を雇用しているが、1拠点あたりの従業員数が500名以下に相当するため、PPEの申請資格を有する。証券取引委員会に提出された書類によると、2020年3月の売上は、前年3月に比べ28.5%減少。2019年の売上は5億7000万ドルで、前年比29%増となっている。

また、ミッドタウンに店舗を構えるステーキチェーン店、ルース・クリス・ステーキハウス(Ruth’s Chris Steakhouse)は2,000万ドル、サンドイッチチェーン店のポットベリー(Potbelly)などもPPEを通じて、1,000万ドルの融資を受けている。

PPEは雇用の維持を主な目的とした低金利(1%)の融資制度で、3月27日に成立した連邦政府の新型コロナウイルス対策法案の一貫。融資を従業員の給与支払いに充てた場合、返済が免除される。
融資は、賃金以外に家賃などの経費の一部に充てることも可能だが、免除額は限定的(融資額の25%)であるため、小規模レストランなどにとっては、支援策として不十分だという声も上がっている。

2週間前に受付を開始したところ、申し込みが殺到。SBAは16日、3,500億ドル(約37.6兆円)の財源が枯渇したため、受付を停止すると発表した。

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独立系の中小規模のレストランでは、審査が保留中になっているケースも多いとEaterは報じている。

最高経営責任者が数億円の報酬を得ている大手チェーン店が、中小企業支援の融資を獲得していることに対して、一般人からは疑問の声も上がっている。