さらに強力なトランプが出現する。ロバート・デ・ニーロが予言

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俳優ロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)氏(77)は9日、MSNBCの番組で、バイデン氏の勝利に「本当にホッとしている」と繰り返し述べ、「やっとここから抜け出せる。バイデンが事態を収拾してくれるだろう」と安堵の気持ちを語った。

トランプ政権について「虐待関係のように、誰も何が起こっているか分からなかった。彼でさえ分かっていないと思う」と述べた。

インタビューで、デ・ニーロ氏は「私の生きている間ではないかもしれないが、トランプような人物が現れるかもしれない」と予言。「より賢明で、鋭い感覚を持ち、機知に富み、それほど不作法でない人物が出てきたら、大衆を欺くことができるだろう。それは、トランプがやったことより、はるかに深刻な問題をもたらす」と述べ、「残念ながら、このようなことが可能だという手本を若者に示した。それゆえ、トランプがホワイトハウスを去った後、責任を問うことが重要だ」と考えを語った。

トランプ氏は、ヒトラーやムッソリーニなどの独裁者と「同じ戦略を取った」と述べ、「ドイツを再び偉大に、イタリアを再び偉大に、アメリカを再び偉大にと人々に訴えた。それらは尊敬する人物になったり、導いたりする代わりに、国民の最悪の偏見や弱みへと訴えかける。国民が正しくない場合、正しいことを行い、見本を示す必要がある。そうしなければ、今日のようになってしまう」と語った。

トランプ氏の新型コロナウイルスの対応について、「頭がおかしいんだ。ただ彼は分かっていなかった。すべきことをしていれば、勝利した可能性はあっただろう」と述べた。

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さらにトランプ氏について「銃の撃ち方を知らないギャング」と述べ、「彼には軸がない。誰であれ軸が必要だ。重力に逆らうようなものだ。だから規則や法律、判事、システムがある。それらがなければ、カオスをもたらし、アナーキーになるだけだ」と述べた。

デ・ニーロ氏は、トランプ氏の言動やそれを支持する人がいることに「激しい怒りと困惑」を感じたとし、「多くの人が同様の考えを抱いているが、そうではない人がいるのは残念だ」と語った。
今回の大統領選でトランプ氏が7,000万票以上を獲得したことについて、「理由は分からない。それは、まさに全て最初からそうだった。この男は、一体どうやってこのように振る舞うことができるのか?というように。それが全てだ」と述べた。

トランプ VS.デ・ニーロ

トランプ氏とデ・ニーロ氏は、これまでにもツイッターやテレビ、表彰台などで非難の応酬を繰り広げてきた

2018年のトニー賞授賞式でプレゼンテーターとして登壇したデ・ニーロ氏は、開口一番「ひとこと言わせて欲しい。F*** Trump」とガッツポーズで、トランプ氏を批判した。
これに対し、トランプ氏は、ツイッターで「非常にIQの低い男、彼は映画で本当のボクサーから多くのパンチを食らってきたが、昨夜彼を見て、パンチ-ドランク(殴られてふらついた状態)なんじゃないか」と反論した。

デ・ニーロ氏は深夜コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」では、特別検察官のロバート・モラー役に扮し、トランプ氏を追及。また、自身が共同オーナーを務めるレストラン「ノブ」(NOBU)のトランプ氏の出入り禁止を表明している。

昨年9月、CNNの番組でトランプ氏について尋ねられたデ・ニーロ氏は「トランプは、ある意味正気じゃない。ただクレイジーだ」「あの男は大統領になるべきじゃなかった」と主張。さらに、Foxニュースの批判に対し、Fワードを連発した

今年5月には、新型コロナウイルスの治療法として消毒液の注入を提案したトランプ氏に対し、「このような発言で人々を惑わせるなど、狂気の沙汰だ」と非難している。