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「悲劇の悪用」アウシュビッツ博物館 反ワクチン活動家ロバート・F・ケネディ・ジュニアを非難

ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が23日、ワシントンDCで開かれたワクチン義務化に対する抗議集会で行った演説を巡り、アウシュビッツ=ビルケナウ博物館が非難声明を発表した。

ケネディ氏は、故ロバート・F・ケネディの息子で著名な反ワクチン活動家、陰謀論者として知られる。

ケネディ氏は演説中、「ヒトラー時代のドイツでさえ、アルプスを超えてスイスに逃れることができた。アンネフランクのように、屋根裏に隠れることもできた」とした上で、「今日、誰も逃げ隠れできないようなメカニズムが導入されている」と、政府によるワクチン義務化の状況を、ナチスと比較。続けて「政府は5Gを設置して、市民のデータを収集、行動を管理している。仮想通貨によって、遠隔からわれわれを罰し、食糧供給を遮断することが可能になる」と述べるなど、陰謀論めいた話を展開した。

一連の発言に対し、博物館がツイッターに声明を投稿。ケネディ氏の発言は「アンネ・フランクのような子供を含む、ナチスの全体主義により、苦しみ、辱められ、拷問を受け、殺害された人々を襲った悲劇の悪用」で、「道徳心と知性衰退の悲しい症状」と遺憾の意を表明した。

反ワクチン派の著名人らが参加 

集会ではケネディ氏のほか、反ワクチン派の著名人らも複数参加した。The Hillによると、ジョー・ローガンのポッドキャストで行った発言が、音楽配信サービス「スポティファイ」に対する誤情報規制呼びかけの発端となった、ロバート・マローン氏、元CBSニュース記者のララ・ローガン氏も姿を見せたという。マローン氏は、mRNA技術の初期研究に参加した科学者だが、現在はワクチンに批判的な立場をとっている。

ララ氏は、昨年11月、米感染症対策のトップ、アンソニー・ファウチ博士をアウシュビッツで人体実験をした医師、ヨーゼフ・メンゲレになぞらえたことで批判を浴びた。

ワシントンDCでは最近、レストランやバー、スポーツジム、イベント会場、ナイトクラブなどを利用する場合、新型コロナワクチンを少なくとも1回接種済みであることを義務化した。

集会にはリンカーン記念堂やワシントン記念塔の前には数千人が集まったが、コロンビア特別区首都警察によると、逮捕者は出ていないという。

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