陸軍退役大将のポール・イートン氏は3日夜、ツイッターに投稿した動画で、トランプ大統領を「愛国者ではない」と批判。動画は250万回以上視聴されるなど、話題になっている。
イートン氏は「トランプ氏、私はあなたにとても不満だ。あなたの集中力は長くもたないことで知られているから、手短にお話しする」と述べ、「あなたは、数えきれないほど軍隊に不敬を働いてきた。米軍の誰かが、負け犬やマヌケだと考えているなんて驚きだ。あなたは愛国者ではない」と語った。
前日、米誌アトランティックは政府高官の話として、2018年にトランプ氏がフランスを訪問した際、第一次世界大戦で戦った米軍の戦没兵が埋葬されている墓地の訪問に関して、「なぜ墓地に行かなければならないのだ?負け犬で埋め尽くされているじゃないか」と不満を述べたと報じた。トランプ氏はさらに、ベローウッドの戦いで命を落とした1,800人以上の海兵隊員を「マヌケ」と呼んだという。
アトランティックはまた、トランプ氏が墓地訪問をキャンセルした理由は、雨で髪が乱れるのを恐れたからだと伝えた。さらに、故ジョン・マケイン上院議員が2018年に死亡した際、トランプ氏が「われわれは、あの負け犬の葬式を支援しない」と述べたほか、国旗が半旗にされているのを目にして「なんてばかなことをしてる。奴は負け犬じゃないか」と怒ったと掲載した。
イートン氏は「愛国者について教えてやろう」と続け、ベトナム戦争で戦死したパイロットの父親のドッグタグを取り出し、飛行機が撃ち落とされた状況について説明。「私の父親は愛国者だ。教養があり、賢明な人物だった」と語った。
「われわれの陸軍、海軍、海兵隊、空軍、沿岸警備隊。勇気のある男女だ。勇気があるだけではない。賢くて頭が良い。」と語り、「トランプ氏よ、来たる11月3日。われわれは全員、真の愛国者に票を投ずる。ジョー・バイデンだ。」と述べ、「これを聞いているみなさん、ご留意ください。そして投票してくだい。民主党に投票を。国の名誉がかかっている」と呼びかけた。
The Hillによると、イートン氏は、退役軍人を公選職に送ることを目的とした非営利の政治活動委員会「VoteVets」でアドバイザーを務めている。
バイデン氏 新キャンペーン広告で攻撃
ジョー・バイデン前副大統領は4日、新たなキャンペーン広告をツイッターに投稿。ノルマンディの墓地のイメージにトランプ氏のコメントを引用しつつ「大統領。われわれの軍隊を敬わなければ、国を率いることはできない」と批判した。
バイデン氏は記者会見でも記事について「アトランティックに書かれたことが本当なら、実に気分が悪い。われわれの多くが考えていることが確認できた。それは、ドナルド・トランプは大統領の仕事に不適切で、最高司令官になるには不適格ということだ」と強く非難した。