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3月4日だけじゃない。Qアノン信奉者に広がるトランプ氏復活の陰謀論

Qアノン陰謀論を信じる人々の間で、3月4日にトランプ氏が大統領に再就任するとの噂が話し合われている。

3月4日説は、1日20日のバイデン大統領の就任式以降広がりはじめた。20日の就任式の日は、Qアノン支持者にとって”ストーム”の日となるはずで、トランプ氏が戒厳令を発して、悪の政治家や高官らを逮捕、再び政権を掌握するなどと信じられていた。コアな支持者は、この日に大規模な停電や通信遮断が起きると主張し、食料を備蓄して、無線やラジオを購入するようフォロワーに呼びかけていた。

Qアノンは、2017年に「Q」を名乗る匿名の人物による掲示板の投稿から始まった陰謀論。闇の政府(ディープステート)の政治家やハリウッドのセレブリティが、大規模な児童買春ネットワークに関与し、この中で、悪魔的儀式の対象となり性的虐待を受けた子供から得られるアンチエイジングの化学物質を入手していると主張している。トランプ氏は軍と協力してディープステートとの戦いを密かに主導しており、犯罪に関与する政府高官らを大量に逮捕または処刑する裁きの日(ストーム)を計画しているなどと考えられている。

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3月4日説は、過激思想のソブリン・シチズン運動(Sovereign citizen movement)との関係が指摘されており、専門家の間では過激主義との結びつきを懸念する声が上がっている。

名誉毀損防止同盟(Anti-Defamation League 略称:ADL)によると、ソブリン・シチズンは1970年代に始まった反政府過激主義運動。1860年代に政府に陰謀が広がり、法律が密かに専制的な法に置き換えられ、「正当」な政府が、人々を奴隷とする違法な「事実上」の政府にとって変わられたと主張している。運動の信奉者は、「主権」を宣言し、以前の政府に戻ることができると信じており、その後は「事実上」の政府は彼らに対して権力を行使できないと考えている。結果、支持者らは税務当局や裁判所、法執行機関に従う必要はないと考えているという。

3月4日説を唱えるQアノン支持者らは、これらの考えを借用して、ユリシーズ・グラント第18代大統領(1869年-1877年)以降の大統領は違法だと主張。トランプ氏が当時就任式の日とされていた3月4日に第19代大統領に就任すると主張している。

オンラインに出回っている動画で、ある女性は「トランプ氏は回復された共和国において、3月4日に大統領に第19代就任する」と説明。「あなたはアメリカ合衆国と呼ばれる国に生活していると信じているが、この国は、国家であることをやめて、ロンドン市に属する会社になった1871年以降存在していないのだ」などと話している。

3月4日の次は?

もちろん3月4日に「ストーム」は来ないが、予測が外れたからといって、Qアノンコミュニティが消えることにはならない。2018年10月、全米の携帯電話を対象に国家緊急警報の試験送信が実施された際、Qアノン支持者の間では、ストームの合図だとの噂が広がった。その後も12月5日や翌年1月19日のポップコーンデー、3月17日など、諸説が飛び交い続けた。

先日、CPACの取材のためにフロリダ州オーランドを訪れたワシントンポスト紙の記者、Dave Weigel氏は、3月20日説を唱える男性の話をレポートしている。男性は、トランプ氏が現在も軍をコントロールしており、3月20日に大統領に再び就任すると語った。さらに、20日の参加者には、ローマ教皇も含まれていると話したという。

テレグラム内のQアノンに関係するチャットの中でも、20日の話が出回っている。

このほかに、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の講師、ロバート・グーフィー(Robert Guffey)氏によると、5月20日説も囁かれているという。

新説は、ハーヴェイ・バーナードという人物が90年代に唱え、後にNESARA(国家経済安全保障改革法案)と呼ばれることになる経済改革案と関連しているのだという。NESARAは一度も議会に提出されたことはないが、信奉者の間では、実は議会を秘密裏に通過しており、政府によってひた隠しにされていると信じられているという。

グーフィー氏はSalonに対し「国家の借金をリセットして免除しようという話が、どういうわけかQアノン神話の中に入り込んだ」と述べ、「彼らはNESARAが1月20日にトランプ氏によって施行され、法案の規定に従って、施行から120日後に軍隊がやってきて占拠すると考えている」と説明。「トランプ氏が戻ってきて、軍がバイデン氏をホワイトハウスから取り除く」ほか、「負債が帳消しになり、国税庁が廃止される」、さらに「トランプ氏が、フリーエネルギーのためにすべての隠された特許を解放する。世の中はユートピアとなり、民主党議員らはグアンタナモ収容所に送られる」などといった話が、出回っているという。

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