Qアノン 新たなコロナ陰謀説を拡散、ワクチンを受けるとゲイに

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Qアノン支持者の間では、メッセージアプリのテレグラムを使って、新型コロナウイルスのワクチンを接種すると同性愛者やトランスジェンダーになるといった虚偽の情報が拡散されているという。インサイダーが伝えた。

エルサレム・レポートは10日、イランのイスラム教シーア派の聖職者Ayatollah Abbas Tabrizian氏が、テレグラムの21万人のフォロワーに向かって「ワクチンをした人々に近づくな。彼らはホモセクシャルになっている」と投稿したと報じた。

ゴム在住のTabrizian氏は、これまでにも西洋医学を蔑視する発言を繰り返しているという。

Tabrizian氏の投稿の後、テレグラムのQアノン関連のチャンネルで、ワクチンの子供の性別やセクシャリティに対する影響を疑問視する、誤った論理を使用した考えが拡散され始めたという。

5万9,000人のフォロワーを抱えるQアノンインフルエンサーは、Tabrizian氏のコメントに関する記事を共有しつつ、ワクチン全般を指して「若者のジェンダーコンフュージョンはこのためだ」と投稿。この投稿のビュー数は現時点で7万5000人に達している。

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アイオワ州立大学獣医微生物学・予防医学科のDavid Verhoeven博士はインサイダーに、ワクチンとクィアまたはトランスジェンダーは関係がないと説明。ワクチンは人間のDNAには組み込まれず、コロナウイルスに対する免疫システムを活性化させるのみであるなど、複数の理由で誤りだと述べた。

Qアノンインフルエンサーらは、過激主義者と並んで、これまで様々な新型コロナウイルスに関連する誤情報を拡散している。

コンドルディア大学のMarc-André Argentino教授が昨年8月にThe Conversationに投稿した記事によると、昨年2月以降、Qアノンコミュニティでは、ウイルスは、トランプ氏の再選を阻止するためのディープステートによる作り話だとの主張が広がった。

Qが初めて新型コロナウイルスに関する投稿をしたのは昨年3月23日で、ウイルスは中国の生物兵器で、中国と民主党のジョイントベンチャーがばらいまいたと主張した。

このほか、Qアノンインフルエンサーらは、パンデミックをゲイツ財団による計画の一部とする主張や、ウイルスを否定するため、病院は空だと主張する#FilmYourHospital運動の促進にも関わった。