プーチン大統領「軍事作戦」宣言 3日前に収録か

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ロシアのプーチン大統領は24日朝(モスクワ時間)、独立を承認したウクライナの新露派2地域の支援要請を受け、「特別軍事作戦」の実施を決定したと発表した。ウクライナの「非武装化」と「脱ナチス化」を目指すと述べている。

この後、首都キエフや、北東部にある都市ハリコフで爆発があったと報じられた。ロシア軍が、南部の港湾都市オデッサに上陸したと伝えられているほか、ベラルーシからウクライナに入るロシア軍の戦車の映像などが広く出回っている。

ウクライナのドミトロ・クレーバ外相はツイッターで、ロシアによる「全面侵攻」と非難。「ウクライナの平和な都市に空爆が続けられている。これは侵略戦争だ。ウクライナは防衛し、勝利する」と述べ、「世界はプーチンを止めることができるし、そうしなければならない。今が行動の時だ」と協力を呼びかけた。

バイデン大統領は「ロシア軍による理不尽かつ不当な攻撃」と声明を発表。「同盟国と一致して、断固たる対応をとる」とし、「世界はロシアの責任を追求する」と述べた。

映像は3日前に収録か?

デイリービーストによると、ロシアの新聞、Novaya Gazetaの編集長はツイッターに、ロシア政府のウェブサイトからダウンロードした24日のプーチン氏の演説映像のメタデータを公開。2月21日に収録されたものと指摘した。

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これに加えて、ロシアが拠点の「紛争諜報チーム」はツイッターで、21日のテレビ演説時の画像を並べて、服装が同一だと指摘した。

プーチン氏は21日の演説で、分離独立派が支配するウクライナ東部の2地域の独立を承認する意向を表明。この中で、ウクライナの主権国家としての正当性を否定する発言を繰り返しており、演説は全面的な軍事侵攻の前触れとの見方が広がっていた。