本物と違う?占領地訪問時のプーチン氏 影武者疑惑が浮上

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ウクライナ南東部の都市マリウポリをサプライズ訪問したロシアのプーチン大統領について、偽物の可能性を指摘する声が上がった。

ロシアの国営メディアは19日、プーチン大統領がマリウポリの新たに建設された集合住宅を訪れ、住民らと面会したと報じた。公開された動画には、住民らが出迎える様子が撮影されているが、大統領報道官は、当初は建物を見学するだけで、面会をしたり、自宅にお邪魔する予定はなく、「自然発生的」な訪問だったと強調している。

マリウポリは昨年5月にロシア軍によって制圧された。プーチン氏が占領地を訪問するのは、侵攻開始以来はじめてとされる。

動画をめぐっては、住民はしこみではないかといった疑惑や、深夜の訪問であったこと、背後で女性の叫び声がしていることなど、不可解な点が指摘されている。キーウポストによると、女性の声は「これはすべて真実ではない!すべて見せかけだ!」と叫んでいるともされる。

これらに加え、訪問したのはプーチン氏ではなく、本人にそっくりな影武者だった可能性を指摘する声が上がっている。

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そのうちの一人、ウクライナ内務省の顧問アントン・ゲラシュチェンコ氏はツイッターに、今回のものを含む3枚の画像を投稿。アゴの部分を指して「どれが本物だと思う?」とツイートした。

画像を見比べると、マリウポリ訪問時のプーチン氏のアゴは、やや細く尖っているようにも見える。

キーウ・ポストによると、ウクライナ軍情報総局のアンドリー・ユーソフ報道官に意見を求めたところ、「プーチンに似た男がマリウポルを訪れた」と答えたという。

影武者疑惑は、侵攻開始以来、重病説とともにたびたび出回っている。

情報総局のトップ、キリロ・ブダノフ准将は昨年7月、イランを訪問したプーチン氏が、普段より軽快で、本人と異なると主張した。その翌月にTV番組に出演した際には、特定の写真を指して耳の形状が異なると指摘。「耳の形は指紋のようで、人それぞれに固有だ。真似はできない」と話し、影武者はプーチン氏に似通っているが「異なる習慣や癖、歩き方、目を凝らすと、時に身長も異なっている」と解説した。