ペンス副大統領 修正第25条の発動しない

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マイク・ペンス副大統領は12日、民主党のナンシー・ペロシ下院議長に宛てた書簡で、憲法修正第25条を用いてトランプ氏を解任する求めに応じない意向を明らかにした。

6日に起きたトランプ支持者らによる議事堂乱入事件後、トランプ氏の責任を求める声が高まった。下院民主党は11日に提出した決議案の中で、ペンス氏に閣僚を招集の上、修正第25条を用いてトランプ氏が職務の遂行が不能であることを宣言し、大統領代行を務めることを求めるとした。民主党は同日、弾劾決議案も提出した。修正第25条の決議案は12日夜に下院本会議で採決が行われる。

ペンス氏は書簡で、修正第25条の発動は「国家にとって最善の利益、または憲法と一致すると考えない」と説明。条項は大統領が不能、無力に陥った事態の対応として設計されたもので、「処罰や剥奪の方法」ではないとし、発動は「悪い先例になる」と反対の理由を示した。

「すべての議員に、さらなる分裂と刹那的な感情を刺激する行動を避けるよう」と訴え、「バイデン次期大統領が次の合衆国の大統領に就任する準備を進めると同時に、緊張をやわらげ、国家を一つにするようともに取り組むことを求める」と述べた。最後に「次期政権に秩序ある権力の移行を確かにするため、誠意をもって自身の責任を果たすことを約束する」と述べた。