フロリダ州マイアミで歩道橋崩落。少なくとも6人死亡

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15日、フロリダ州マイアミで、重さ950トンの歩道橋が崩落する事件が発生し、少なくとも6人が死亡した。犠牲者の中には、付近にあるフロリダ国際大学(FIU)の学生が含まれるという。10人が病院へ搬送され、うち2名が意識不明の重体と発表された。死者数は、今後増える可能性があるという。

FOXニュースによると、現場近くのレストランオーナー、Lianet Sadoさんは、運転席と助手席が完全に潰れた車の後部座席から、助けを求める血まみれの男の子の声が聞こえたという。ある人は爆弾が爆破したような音がして、テロリストの攻撃かと思ったと証言している。

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橋の下には、まだ車が取り残されており、死人が何人出ているか、すぐに把握できない状態という。マイアミ市のカルロス・ヒメネス(Carlos Gimenez)市長は「橋の崩落の原因は、すぐには特定できないとし、従業員らは、未だ完成しておらず、脆弱な橋への耐久テストを実施していたと述べた。

このプロジェクトは、予算1,400万ドルとなっており、FIUとスイートウォーター市をつなぐ橋となっている。橋は、約6時間で完成し、3月10日に設置が完了していた。一般人には解放されていない。

ABC工法で建設

橋は、「ABC工法」(Accelerated Bridge Construction,ABC)よ呼ばれる、短期間かつ低コストで完成する工法で建設された。道路の閉鎖期間が最小で完成するため、歩行者にとっても安全で有効な工法だと言われていたため、衝撃が広がっている。

工事を担当したのは、マイアミを拠点とする建設会社、MCM Constructionと、テネシー州のFiggブリッジ・デザイン・グループ(FIGG)。 特にFIGGは、タンパにある世界最長のつり橋サンシャイン・スカイウエイ ブリッジ(Sunshine Skyway Bridge)の建設で知られている。両社は事故原因について、調査中との声明を発表した。

FOXCBSニュースによると、MCMは今月初め、フォートローダーデール(Fort Lauderdale)空港のTSA従業員より、怪我を負わされたと訴訟を起こされている。労働安全衛生庁(OSHA)によると、MCMは過去5年で11件安全違反があり、合計5万ドル以上の罰金を支払っている。

16日、米運輸安全委員会(NTSB)のチェアマン、ロバート・サムウォルト(Robert Sumwalt)委員長は、現在原因を調査していると述べた。

CBS2によると、耐久テストが行われていた最中に崩壊したのではないかとしている。

共和党のマルコ・ルビオ(Marco Rubio)上院議員は、橋を留めていたケーブルが緩んでおり、エンジニア会社がそれを絞めるよう指示していた。崩壊した時は、ケーブルは締められていたとというツイートを投稿した。