プライベートジェットで移動、議事堂乱入した不動産業の女性 寄付金募るもペイパルがアカウントを停止

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ペイパルは、議事堂襲撃に加わり逮捕・起訴されたジェナ・ライアン被告(Jenna Ryan)のアカウントを停止した。

ライアン氏は21日午後、ツイッターで「FBIによる逮捕と起訴で失った費用と弁護士費用を支払うため寄付を受け付ける」とフォロワーに呼びかけ、自身のペイパルアカウントのリンクをシェア。さらに「わたしは誤って逮捕、起訴されたと思う。私の自由と名誉のために戦わなければならない」などと投稿していた。

同社の広報担当者は停止処分について、CBSニュースに「弁護士の費用のために資金を集めることは許可している」としつつ、「募った資金が弁護士費用以外に使用されていることが判明した場合、アカウントは即時閉鎖の対象となる」と説明した。

アカウント停止後、ライアン氏は「彼らは200ドルを調達したから停止した。新世界秩序は私を黙れせようとしている」となどと投稿。一方で「わたしは本当は寄付を必要としていない。人々が貢献し、与えることによって称えられる機会を提供しただけ。私に寄付をした人は、計り知れない祝福を受けるでしょう」とツイートしていた。

プライベートジェットでD.C入り

ライアン氏はテキサス州フリスコで不動産仲介業を営むかたわら、ライフコーチとして活動している。事件後、不動産関連のブログの取材に、週に15時間働くだけで大金を稼ぎ、大量の家を売っていると語るなど、裕福ぶりをアピールしていた。

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ワシントンD.Cには、友人のプライベートジェットで移動した。事件前、Facebookに投稿したビデオで「わたしたちは歩いて行って、議事堂を襲撃するつもりだ。彼らは今そこにいる、これこそが私たちがやって来た理由だ」と、議事堂に押し入り、選挙結果の認定手続きを止める意思を表明。さらに現場では、議事堂に向かう様子を21分間にわたってFacebookでライブ配信したほか、割られた議事堂の窓の前でポーズをとりながら「議事堂の窓よ。ニュースが嘘をつくことをやめなければ、次は彼らのスタジオに行くわ」など、脅迫めいたツイートをしていた。

ビデオは現在削除されているが、FBIが裁判所に提出した資料によると、ライアン氏は、集団に混じって議事堂入り口から侵入を試み、「生きるか死ぬか、そんなの関係ない。さあ行くぞ」と叫んだり、時折自分にカメラを向けながら、建物内で群衆とともに「自由ための戦い!ここはわれわれの場所だ」などと叫んでいたという。

ライアン氏は15日に議事堂敷地内で治安紊乱に従事し、合法的な入場資格を持たずに故意に建物内に入り、留まったとして逮捕、起訴された。

襲撃はトランプ氏が呼びかけ、恩赦を要求

逮捕後、ライアン氏はテレビ局の取材に「トランプ大統領が私たちに来るように要求し、そこにいるように求めた。私は彼が要求したことをしていた」とトランプ氏の呼びかけに応じたと主張。「彼が議事堂に行けと言った」「愛国者としての義務を果たそうと思った。個人的には恥や罪の意識はない」と述べるとともに、「われわれはみんな恩赦に値する。米国大統領に私に恩赦を与えるよう要求する」と語っていた。

本人によると、2月に予定していたセルフヘルプに関する本の出版が差しどめになったという。またライアン氏の不動産業のYelpのページは非難の言葉で溢れ、コメントの投稿が一時的に停止されている。