機内がカオスに アシアナ航空 乗客が飛行中に非常ドアを開け12人負傷

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26日、アシアナ航空の乗客が、飛行中に非常ドアを開け、12人が負傷する事件があった。

報道によると、194名の乗客を乗せたエアバスA321便は、済州島を出発し、大邱市に着陸しようとしていた。高度700フィートを飛行中、30代の男が非常口のドアのハンドルを引いたという。客室乗務員が大声で助けを求め、他の乗客が阻止しようとしたが、ドアの一部が開き、機内に突風が流れ込んだ。

SNSに投稿された動画には、乗客の衣類が激しくはためく様子や、ドア付近の乗客が、突風にさらされ手すりをつかむ姿が撮影されている。

大邱国際空港に着陸後、耳の不調や呼吸困難を訴えた乗客など、12人が病院に搬送された。いずれも軽傷だという。

男は航空安全法違反の容疑で逮捕された。動機は明らかになっていない。韓国国土交通部は、航空法違反の容疑で捜査していると明らかにした上で、有罪となった場合、最高10年の禁固刑に処される可能性があるとしている。

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聯合ニュースは、機内の様子について、パニックで泣き叫ぶ乗客もいたと伝えている。ドア付近にいる人々が次々と気を失い、機内はカオス状態だったという。ある乗客は「飛行機が吹き飛ぶと思い、死を悟った」と語っている。男が飛行機から飛び降りようとしていたという目撃者の証言も報じられている。

事件について、航空専門家のジェフリー・トーマス氏はCNNの取材に「ドアが気流に逆らって開くのは信じ難い」と指摘。「飛行中に非常ドアを開けることは技術的に不可能」であり、今回の事件について「非常に奇妙だ」と語っている。

国土交通部は、航空安全当局が、整備に不備がなかったかどうかについて調査を行うとしている。