ハンガリー首相「和平の望みはトランプ氏」米露の直接交渉呼びかけ

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ハンガリーのオルバン首相は、ロシアとウクライナの戦争は米露の直接交渉によってのみ解決できると主張。交渉に米国のトランプ前大統領が必要との考えを語った。

ポリティコによると、11日にベルリンで開催されたイベントに出席したオルバン首相は「ウクライナ人に無限のリソースがあるのは、アメリカ人からすべてをもらっているからだ」と、米国の軍事支援がウクライナ軍の戦闘継続を可能にしていると主張。

「それがアメリカがロシアと合意に達しなければならない理由だ」と述べ、「この戦争がロシアとウクライナ間の交渉で終結できると考えている者はこの世にいない」と加えた。

ただし、バイデン大統領については「行き過ぎ」と非難。プーチン氏に対して戦争犯罪人や政権交代といった発言をすることは「和平を非常に厳しいものにするだろう」と指摘。「残酷に聞こえるかもしれないが、和平の望みはドナルド・トランプだ」と、交渉の舞台にトランプ氏が必要との考えを語った。

オルバン首相は2016年の米大統領選で、EU加盟国の指導者として唯一トランプ氏を支持し、2019年には、2005年にフェレンツ首相が訪問して以来はじめてホワイトハウスに招かれた。2020年もトランプ氏の支持を表明した。かわりにトランプ氏は今年1月、春に総選挙を控えたオルバン氏を支持。「彼はハンガリーを守り、不法移民を止め、雇用と貿易を生み出すことで、力強くすばらしい仕事をなした。来たる選挙で継続させるべきだ」と声明を発表した。

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トランプ氏が退任後に外国の指導者を支持したのは2回目。昨年、ブラジルのボルサナロ大統領への支持を表明していた。

オルバン首相は今月開設したばかりのツイッターアカウントでもトランプ氏にラブコールを送信。ジョン・トラボルタのミームとともに「ツイッターの初日を終えて一つ疑問だが、わたしの良き友はどこだ@realDonaldTrump?」と投稿していた。

なおトランプ氏は先週末に開いた集会で、バイデン氏の「アルマゲドン」発言を非難し、米国は即時交渉を呼びかけるべきだと主張していた。