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オプラのミーム使用は「デジタル・ブラックフェイス」擁護団体が警告

7日に放送されたインタビュー番組で、英王室での人種差別など衝撃の告発をしたヘンリー王子とメーガン妃。発言内容に加え、司会を務めたオプラ・ウィンフリーのリアクションや表情にも注目が集まり、SNSではオプラのミームがバイラルとなった。

これに対して、非営利組織「スロー・ファクトリー・ファンデーション」(The Slow Factory Foundation)は8日、黒人以外がミームを使用するのは、「デジタル・ブラックフェイス」(digital blackface)に該当すると警告した。同組織は、社会正義の是正に取り組んでいる。

インスタグラムでデジタル・ブラックフェイスについて、黒人以外の人種が感情を表現するために黒人のイメージを使う「オンライン上の現象」と説明。「一見無害に思えるが、デジタル・ブラックフェイスの問題は、攻撃的、騒々しい、生意気といった黒人をステレオタイプ化したネガティブなイメージを、単なる消費や娯楽目的のために強調するものだ」と述べた。

さらに「現実社会であろうとオンラインであろうと、リアクションや不満の感情を表現する手段として、黒人を演じることは許されない。”いいね”やリツイートを獲得するために、使用するのはなおさらだ」と訴えた。

「ブラックフェイス」は白人の役者が顔を黒く塗り、黒人に扮すること。1830年代には、黒人をステレオタイプ化した踊りや音楽を演奏するミンストレル・ショーが盛んに行われていた。現代では人種差別の象徴とされている。

デジタル・ブラックフェイスは、2017年に作家、ローレン・ミシェル・ジャクソン(Lauren Michele Jackson)氏がティーン・ヴォーグに寄稿した論説で広まった。

ジャクソン氏は、マイケル・ジャクソンドナルド・グローバー、司会者ウェンディなどの例を挙げ、Giphyなどでは、究極の喜びや怒りを表現する際に、黒人のGIFは多用され、「リアクションGIFの代名詞」となっていると指摘。黒人以外がGIFの使用を控えることを提案するものではないと述べつつ、この傾向は、「黒人を過度な行動を取る人々と関連付ける」ことに繋がると警告した。さらに、これらの誇張表現は、「黒人に対する永続的な見方や固定概念」であり、アメリカの不適切な伝統を示すものだと主張している。

ネットでは賛否

スロー・ファクトリー・ファンデーションの主張に対し、SNS上では賛否両論が寄せられた。「明確な説明で、参考になった」「今後の使用に気をつける」と賛同する声の一方、「極端すぎる」「新たなルールを作り、黒人のエンターテイナーを傷つけている」「その主張こそが極めて対立的」などと反発する意見も寄せられている。

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