オマール議員が声明、大統領のツイートで脅迫が増加

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Ilhan Omar, Photo by Phil Pasquini / Shutterstock.com

イルハン・オマール(Ilhan Omar)下院議員(民主・ミネソタ州)は14日夜、「トランプ大統領の金曜夜のツイート以降、直接的な生命に対する脅迫が増加している。脅迫の多くが大統領のビデオに言及、または応えたものだ。」と声明を発表した。

トランプ大統領は12日、「我々は決して忘れない」とコメントをつけ、9.11テロに関する「誰かが何かをした」というオマール議員の発言と炎上するツインタワーの様子を組み合わせた動画をシェアした。

オマール議員の発言は先月、アメリカ-イスラム関係協議会(Council on American-Islamic Relations、CAIR)に出席した際のもので、「911後、我々は、2流市民として不快な気分で長らく生きてきた。率直に言って、もううんざりだ。この国に住む全てのイスラム教徒はそう思うべきだ。CAIRは911後に創設された。なぜなら、誰かが何かを行い、人権擁護へのアクセスを失い始めたことが分かったからです。」と語っていた。

「誰かが何かを行った」という発言は、保守派のFOXニュースや一部の共和党議員を中心に、テロ攻撃を軽んじる発言だと非難が相次いだ。さらにニューヨークポスト紙は11日、「これがあなたの言う何かだ。テロ攻撃によって2,977人が亡くなった。」というキャプションをつけ、炎上するツインタワーの写真を一面に掲載した。

続けてオマール議員は「脅迫に注意を払う合衆国議会警察、FBI、守衛官、下院議長に感謝します。」と述べた。

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ナンシー・ペロシ下院議長は同日、オマール議員と家族、そのスタッフの安全確保のために、議会警察にセキュリティ対策を要請したことを明かし、「大統領の言葉は巨大な影響力があり、憎悪的で扇動的なレトリックは現実の危険につながる。トランプ大統領は非礼で危険なビデオを取り下げなかればならない」と声明を発表した。

オマール議員はまた「暴力的なレトリックといかなる形式のヘイトスピーチも、我々の社会にあってはならない。国家の最高司令官からなど、言うまでもない。」と批判。「我々はすべてアメリカ人だ。これは声明を危険にさらしている。止めなければならない」と述べた。