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NY市、150万人の抗体検査の結果を公表。感染者50%以上の区域も

ニューヨーク市保健局は18日、市民の15%以上にあたる146万人の抗体検査の結果を公表した。
郵便番号別の感染率では、クイーンズのコロナ地区など50%を超える被害の大きい地区がある一方、マンハッタンでは10%前半の地区もあり、地域による格差が大きいことが分かった。

抗体検査の陽性率が最も高かったのはクイーンズのコロナ(51.6%)やイースト・エルムハースト(45.7%)、サウスブルックリンのボローパーク(46.8%)。
最も低いのはクイーンズのウォーターフロントにあるロングアイランドシティ(12.4%)やアッパーウエストサイド、アッパーイーストサイド、ロウアーマンハッタン(12.6%)、ブルックリンのパークスロープ(13.2%)。

NYC Department of Health

ニューヨークタイムズによると、ヒスパニック系が多いコロナ地区では、建設業や飲食業に従事する住民が多い。パンデミック中、在宅勤務が難しい人が多かったため、感染リスクが上昇したとみられている。
またボローパークでは、多世代で住む超正統派ユダヤ教徒が多い。ユダヤ教の祭り「プリム」の直後の3月初めに多くの感染が確認された。
同紙は抗体が再感染を防ぐことに関しては、不明な点が多いとしつつも、第2波では抗体検査の陽性率が低い地域がリスクにさらされる可能性があると指摘している。

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区域別以外には、年齢や性別、所得別のデータが公表された。人種に関する分析結果は公表されていない。

  1. 行政区別では、ブロンクス(33%)が最も高く、マンハッタン(19%)が最も低かった。
  2. 年齢別では、17歳以下のグループで32%に抗体が確認された。
  3. 貧困率が最も高い地域(連邦の貧困レベルの30%以下)では、35%に抗体が確認された。貧困率が10%以下の地域では18%だった。
  4. 男女別では男性の陽性率27.4%に対し、女性は24.9%だった。

抗体検査はランダムではなく、希望者に対して実施された。ニューヨークタイムズによると、感染率の低い地域の一部住民が、抗体検査を希望する傾向が高かったという。マンハッタンの白人が多い富裕層の地区では30%が検査を受けたが、陽性率が最も高いクイーンズのコロナでは25%以下だった。

ニューヨーク州保健局が5月、約15,000人を対象に実施した抗体調査では、ニューヨーク市の平均陽性率は19.9%だった。
低所得者の多い区域で実施した調査では、平均陽性率は27%で、市全体の平均を大きく上回った。

なおニューヨーク市と提携し、新型コロナウイルスの検査を実施しているCityMDによると、コロナ地区では68%以上の人に抗体検査の陽性反応が確認された。クイーンズのジャクソンハイツでは56%だった。

集団免疫獲得の可能性?

ニューヨークタイムズは、人々が免疫を獲得したため、コミュニティ内での拡散が抑制されたという集団免疫に関する議論を開始すべきと提言している。
これらの高い罹患率は、ニューヨーク市が経済再開に伴い、一部でソーシャル・ディスタンスを守らない人がいるにも関わらず「数カ月にわたり感染率が急上昇しないことの理由の一つ」である可能性があるとしている。
コロンビア大学のWafaa El-Sadr疫学部教授「抗体検査が正確で、抗体が防御するものであった場合、コロナ地区のようなコミュニティでは、免疫を獲得したことに近い」と同紙に語った。

ニューヨーク市の保健局長、Dave Chokshi博士は免疫に関して、まだ解明されていないことも多いため、多くの結論を導き出さないよう警告している。「感染率を低く保つためには、手洗いと、ソーシャル・ディスタンス、マスクの着用、病気の時は家にいることなどの予防策が重要」と同紙に語っている。

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