NY地下鉄銃乱射事件 容疑者逮捕 これまでに分かっていること

ブルックリンの地下鉄で起きた銃乱射事件に関して、ニューヨーク市警察(NYPD)は13日午後、フランク・ジェームズ(Frank James)容疑者(62)を逮捕したと発表した。事件では、23人が負傷した。

ジェームズ容疑者はイーストヴィレッジで拘束された。

警察によると、ジェームズ容疑者は、ウィスコンシン州とペンシルベニア州フィラデルフィアに住所がある。有力な情報に対し、現在5万ドルの報奨金を提供すると発表していた。

450本の動画を投稿

ジェームズ容疑者は、YouTubeに頻繁に動画を投稿し、社会への怒りを露わにするなどしていた。

英デイリーメールによると、「Prophet oftruth88」と名付けられたアカウントに、3年間で450本の動画や投稿していたという。

人種や銃乱射事件に関する内容のほか、ニューヨーク市の地下鉄におけるホームレス対策や、銃暴力への対応を巡ってエリック・アダムス市長を政策を非難するコンテンツが含まれていた。

ある動画では、ニュージャージー州とブロンクスでメンタルヘルスの治療を受けたと明かした上で、症状は改善せず、さらに悪化したと主張。自分を「メンタルヘルスプログラムの犠牲者」だと述べ、「憎しみと怒り、苦しみでいっぱいだ」と語っていた。

また、ウクライナ戦争に言及した内容もあり、プーチン大統領が核戦争で人類滅亡を企てており、人種戦争に発展するなどと主張していた。

ある動画では、自分は同性愛者でないために差別されたと明かし、かつては「善良な人物」だったが、「いまでは目にするものすべてを殺したい」と被害妄想めいたことを述べた。米同時多発テロ事件に関する陰謀論に言及する動画もあるという。

ニューヨーク市警察は、ニューヨークポスト紙の取材に、ビデオを確認したとし、アダムス市長の警護を強化したと語っている。

地下鉄車両内で33発を発砲

ニューヨーク地下鉄銃乱射事件
ジェームズ容疑者が使用していたとみられるレンタル用のバン(John Nacion/Shutterstock)

事件は12日午前8時半ごろ、マンハッタン方面に向かう電車が、ブルックリンのサンセットパークにある36ストリート駅に停車しようとした際に起きた。

ジェームズ容疑者は、ガスマスクを着用し、発煙弾を2つ床に投げた。その後、持っていた拳銃で、少なくとも33発の銃弾を放ち、逃走した。

10人が銃弾を受け、このうち5人が重傷を負ったが、容態は安定しているという。これに加え、13人が煙の吸引や転倒、パニックアタックなどで負傷した。

SNSには、電車が停車した後、煙が立ち込める車両から、乗客が飛び出す様子を撮影した動画が投稿されている。

警察の発表によると、事件現場には、グロック17 9mm拳銃や、レンタル用のバンの鍵などが残されていた。

ニューヨークポスト紙は、拳銃のほかに、3つの拡張弾倉、クレジットカードが発見されたと伝えている。情報筋は、カードの使用状況から、車両がフィラデルフィアでレンタルされた可能性があると話したという。このほかに、手斧や、ペッパースプレー缶、発煙弾、花火、ガソリンが入ったバッグが回収されている。

捜査関係者は同紙に、回収された拳銃は弾詰まりを起こしており、これがなければ、被害がさらに拡大していた可能性があると話したという。

ニューヨーク市警察のキーチャント・スーウェル警察本部長は12日の会見で、「現時点で、テロ行為としての捜査は行っていない」と説明。被害者の状況から、特定の民族をターゲットとしたものではないとしつつも、動機はまだ特定されていないと語っている。

なお、ジェームズ容疑者が使用したバンは、事件現場から5マイルほど離れた地点で発見された。

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