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NYは万引き天国?商品を堂々と持ち出し ドラッグストアの棚は空に

マンハッタンにあるベッド・バス&ビヨンドで6日、10万円以上の商品が盗まれる事件が起きた。監視カメラには、犯人が箱を抱え、悠然と店を後にする姿が映っており、話題となっている。

男が盗んだ商品は、1,100ドル(約12.4万円)のロボット掃除機ルンバ。出口では、スタッフからレシートを提示するよう求められたが、男は刃物で脅して、立ち去ったという。

万引きが30%増加

ニューヨーク市では、9月12日の時点で26,385件の万引きがあり、昨年に比べ32%増加した。1995年以来過去最高となっている。

今年だけで46回も万引きで逮捕された常習犯もいる。男の名はアイザック・ロドリゲス(Isaac Rodriguez)容疑者(22)。ニューヨークポスト紙によると、ウォルグリーンや下着店のビクトリアズ・シークレット、ターゲット、CVS、メイシーズなどの小売店で万引きを行っていたと報じている。

ウォルグリーンでは、プロテインや石鹸、ベビー用品、ボディローションなどを盗み、37回逮捕された。被害にあった店のマネージャーは、容疑者は少なくとも1年間、毎日(多い時は1日に3、4回)店を訪れ、その度に商品を盗んで帰ったと同紙に語った。

また同紙は10日、ソーホーにあるドラッグストアCVSでは、棚が空になるほど盗難があったと報じている。店員は、歯磨き粉、洗顔、消毒剤など全て盗まれたと明かし、「第三世界」のようだと嘆いている。

増加の原因は?

ダーモット・シェイ警察委員長は、2019年に改正されたニューヨーク州の刑事司法制度を万引き増加の一因だと指摘。CVSで起きた万引き事件は、「悲惨な司法改革の結果」に他ならないとSNSで非難した

2020年1月から施行された法律では、ほとんどの軽犯罪および暴力行為以外の重罪について、裁判官は保釈金を設定することができない。そのため、これらの罪の被告人は公判まで保釈金なしで身柄が解放される。万引きなどの窃盗罪に関して、多くは不起訴になるという。

転売を目的とした組織的な犯罪も報じられている。ウォールトリートジャーナルは先月、全米で450億ドル(約5兆円)相当の商品が盗まれており、それらはアマゾンや他のオンラインで再販されていると伝えた。

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