早期閉鎖から一転。トランプ家運営のNYセントラルパークのスケート場、4月まで営業継続

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ニューヨーク市は21日午後、トランプ・オーガニゼーションが運営するセントラルパークの2カ所のスケート場に関して、早期閉鎖を撤回し、4月末のシーズン終了まで引き続き営業すると発表した。

早期閉鎖を巡り、ホッケーチームに所属する子供たちは練習場がなくなるとして、コーチや親から反対の声が上がっていた。

デブラシオ市長の報道官のBill Neidhardt氏は声明で、「ニューヨークの子供たちは、いつでもスケート場を使用するに値する」と述べ、「現在のマネジメントの元」、今シーズンは、ウォルマンリンクとラスカーリンクを引き続き営業すると発表した。
一方で「明確にしておくが、われわれはトランプ・オーガニゼーションと今後、取引は行わない。暴動を扇動したことは決して忘れない、そして許されない」と加えた。

デブラシオ氏は先月、1月6日の議事堂襲撃事件を受け、市の施設運営に関わるトランプ・オーガニゼーションとの契約をすべて終了すると発表した。襲撃事件では、警察官1名を含む5人が死亡。議会警察とDC警察合わせて50人以上が負傷している。

スケートリンクについては、26日に契約を打ち切ると決定。これを受け、トランプ・オーガニゼーションは営業最終日を21日と定めていた。
現在、公園局は契約相手を探しており、入札に参加を希望する企業に対し、3月19日までに提案を提出するよう告知している。

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1986年に営業を再開したウォルマンリンクは、トランプ氏が30代後半に手がけ、成功させた事業の一つとして知られる。その後トランプ・オーガニゼーションは、市の契約のもと、公園内のアイススケート場のほか、メリーゴーラウンド、ブロンクスのフェリー・ポイントにあるゴルフ場を運営している。施設運営は、トランプ氏の企業に年間1700万ドルの収益をもたらしているという。

支持者が乱入する一幕も

ウォルマンスケートリンクでは最終日とされた21日、「TRUMP2024」の旗を持った支持者がリンクに乱入する場面もあった。SNSでは、他の客からブーイングを受ける様子や、スタッフに取り押さえれる姿が投稿されている。

午後4時、フランク・シナトラの「ニューヨーク、ニューヨーク」を流し、営業終了をアナウンスした。スタッフは新たに訪れた客に「今シーズンは今日で閉まった。今後はどうなるか不明だ」と告げていた。

スケート場の外には、「SAVE OUR RINKS」という手書きの張り紙が掲示されていた。

セントラルパークウォルマンリンク トランプ
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トランプ氏の次男エリック・トランプ氏は、市の決定に対し「250人以上の雇用の維持と共に、無数のNYCのファミリーを大変幸せにした」と感謝を述べ、「直々に謝意を伝えるのを楽しみにしている」とツイートした。